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キャベツ枕や里芋湿布…科学的根拠を軽視した育児情報はこんなに多い

文=wezzy編集部
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「GettyImages」より

 先日、「手作り目薬の作り方」というweb記事が広く問題視されたが、根拠なき民間医療情報はまだまだたくさんある。2月10日放送の『スッキリ』(日本テレビ系)では、「キャベツ枕」や「生理をずらす裏ワザ」などの誤った情報について取り上げた。

 まず「手作り目薬」の記事を掲載したのはサンケイリビング新聞社が運営する【ママ発信の子育て共感メディア】あんふぁんWebで、読者のブロガー(肩書はママライター)が執筆していた。水と塩を混ぜたものを熱湯消毒した容器に入れて目薬として使うことを勧める内容で、健康被害を及ぼすリスクがあった。

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ウェジー 2020.02.05

キャベツ枕や里芋湿布、生理をずらす裏ワザも

 『スッキリ』では、「手作り目薬」騒動のみならず、過去にも根拠のない健康法をwebメディアが公開し、記事を削除する流れがあったと紹介。番組内で根拠のない健康法として取り上げられたのは、以下の5つだ。

  • ・キャベツ枕
  • ・里芋湿布
  • ・生理をずらす裏ワザ
  • ・オーガニック食品でインフルエンザ予防
  • ・Wi-Fiは人体に悪影響

 『スッキリ』では池袋大谷クリニックの大谷義夫院長に、5つの健康法の効果について取材し、大谷院長はすべて「科学的根拠はない」と回答していた。

キャベツは毒素を吸い取らない

 上記5つの健康法は、どのようなものなのか。

 まず「キャベツ枕」とは、熱のある子どもの頭にキャベツを被せることで、キャベツの陰性(アルカリ性)が熱を中和し、ぐんぐん熱を下げる効果が期待できることを謳った健康法だ。なお、頭に被せたキャベツは体内の毒素を吸い取っているため、食べてはいけないという。

 枕だけではなく、キャベツを湿布にする場合もある。女優の釈由美子は2018年に『今夜くらべてみました 直美&だいすけお兄さん豪華女子会2時間SP!』(日本テレビ系)に出演した際、産後に乳房がパンパンに張って痛かったため、キャベツを湿布として貼っていたと明かした。

 だがキャベツは毒素を吸い取らないし、湿布の効果もない。

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 同じく湿布代わりに里芋を使う「里芋湿布」とは、里芋をすりおろし小麦粉と混ぜたものを布に伸ばし患部に貼るもの。里芋に入っているカリウムが毒素を吸い取ってくれるというが、前出大谷院長は、効果がないだけでなく「患部がかぶれる危険がある」と指摘する。

 また、「風邪薬を服用することで生理をずらすことができる」や、「マヌカハニーが含まれたスプレーはウイルス不活化の効果がある」、「Wi-Fiは子どもの発達障害や卵巣へ悪影響がある」といった情報を載せた記事の根拠の無さにも番組は言及し、警鐘を鳴らしていた。

困った育児情報の問題、根は深い

 視聴者の反応はどうか。ネット上では「こんな健康法に騙されるはずがない」という声が多いが、実際にはこうした健康法を信じて実践する人は多い。

 VTRを見たスタジオの加藤浩次やハリセンボン・近藤春菜は、子どもが風邪を引いたりするとパニックになってしまい根拠のないネットの健康法に食いつくこともある、と話し、科学的根拠のない健康法や育児を実践する人々に想像力を働かせていた。

 またゲストの榊原郁恵も、昔なら自分の母親などに聞くことができたが、今はひとりで育児をする人も増え、ネットで検索して出てきた情報であれば鵜呑みにしてしまうと言及。いかにも胡散臭く古そうなページならともかく、「ママのための育児サイト」を標榜する立派なwebサイトに載っている情報であれば、信じてしまうことだってあるだろう。

 Wezzyでも「赤子ヨーグルト」など科学的根拠のないトンデモ健康法をライターの山田ノジルさんが紹介しているが、善意で発信・拡散しているトンデモ健康法は厄介なものだ。そうした情報を素直に受け止め、さらに良いものだと信じて拡散するとき、医療や科学に対する不信感があったり、育児の不安があったりするケースも多いからである。

 しかし良かれと思って実践したことで、子どもに健康被害が出てしまっては元も子もない。本人の後悔もはかりしれないだろう。2016年に健康・医療系キュレーションサイト「WELQ」(ウェルク)の問題が公になって以降、命に関わるweb情報の検索結果は特に専門性が重視されるようになった。

 育児情報に関しても同様の扱われ方になる可能性はあるが、そうなったらなったで「専門家の発信する情報ならすべて正しい」というわけでもないから困りものである。専門家の肩書と経験を保有しながらも、科学的根拠を軽視した育児情報を流布する人々は少なくない。この問題の根は相当深いのである。

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