SNSで人気獲得した「ジョージア」と防衛大臣に共通するTwitterの使い方

文=河田ねね子
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ジョージアの首都トビリシ(Getty Imagesより)

 ジョージアという国をご存じだろうか。最近、日本で静かなブームになりつつある国のひとつである。

 「ジョージア」という国名にピンと来ない人もいるだろうが、旧国名は「グルジア」だ。外務省の情報では、平成27年4月22日以降「グルジア」から「ジョージア」へ国の呼び方が変更されている。

 外国人力士の栃ノ心や臥牙丸はジョージア出身であるが、多くの日本人にとってジョージアはあまり馴染み深い国ではなかったかもしれない。「国がどこにあって」「特産品は何なのか」わかるだろうか?

 そのジョージアのティムラズ駐日臨時大使が、Twitterを巧みに使っていることが話題になった。2019年10月22日に行われた即位礼正殿の儀に際してのことだ。

 各国要人のドレスアップした装いが話題となったが、特にジョージアの民族衣装は、「映画スターウォーズのジェダイの騎士のようだ」「風の谷のナウシカの衣装に似ている」などとTwitterで盛り上がった。

 すると、あるユーザーのジョージアの民族衣装についてのツイートに、ジョージアのサロメ・ズラビシュヴィリ大統領とティムラズ・レジャバ駐日ジョージア臨時代理大使(以下 ティムラズ駐日臨時大使)がリプライを送ったのだ。

 しかもティムラズ駐日臨時大使は日本語でツイート。日本語を流暢に操るTwitterに親しみを感じる日本人は多く、即位礼正殿の儀をきっかけにティムラズ氏のアカウントは急速にフォロワーを増やした。今も順調にフォロワーは伸びており、Twitterを上手に利用してジョージアの認知度アップに貢献している。

 一方で、日本にもSNS上手な公人がいる。河野太郎防衛大臣だ。現在は約128万ものフォロワーを抱えている。政治家という立場ながらこれほどのフォロワー数を得るようになったのは、Twitterの使い方が巧みだったからだ。

 特に河野防衛大臣は、エゴサーチ能力に長けている。この能力があまりに高いので、一般ユーザーの中で「本人に認識されないように【河野太郎】とツイートする」というゲームが流行った。河野防衛大臣は、普通のエゴサーチでは引っかからないような【河野太郎】ツイートを探し出して一般ユーザーと交流していた。

 ふざけているだけではない。ある一般ユーザーが、「旧姓表記のパスポートについての説明を作って欲しい」という内容をTwitterでツイートしたところ、河野外務大臣がこのツイートを拾い上げ、外務省に指示した。現在、外務省のホームページで「旅券(パスポート)の別名併記制度について」というページが設けられている。

SNSの使い方が上手な2人の特徴とは

 公人の中でSNSの使い方が上手な河野防衛大臣とティムラズ駐日臨時大使には共通点がある。

・フランクに一般ユーザーと交流する
・エゴサして引用してコメントを残す
・一般ユーザーの要望に応える姿勢を見せる

 ティムラズ駐日臨時大使も、一般ユーザーとユーモアを交えて交流する。同様にエゴサしてジョージアについて言及しているツイートがあれば、引用してコメントを残す。そして直接きた質問には、丁寧に回答していく。こうやって少しずつ日本人ユーザーの心を掴んでいるのだ。河野防衛大臣は、外務大臣時代に一般ユーザーのツイートを拾い上げて応えたが、ティムラズ駐日臨時大使はアンケートという形で一般ユーザーの要望に応えている。

 ティムラズ駐日臨時大使は、食道楽とも言われる。日本人の嗜好を感じ取ったのか、2020年1月25日にTwitter上でジョージア料理を紹介するためのアンケートをとった。後日、アンケートで一番人気だった「ハチャプリ」のレシピを紹介するクッキング動画をYouTubeで配信。動画では、ティムラズ駐日臨時大使自身が丁寧にハチャプリの作り方を解説している。

 このクッキング動画を受けて、一般ユーザー内でハチャプリ作りに挑戦する人が出てきた。ハチャプリを作っている様子をツイートしている一般ユーザーに対し、ティムラズ駐日臨時大使は温かいコメントを残している。彼はYouTubeに上げっぱなしにするのではなく、ちゃんと一般ユーザーのハチャプリ作りのツイートもエゴサーチしているのだ。

 河野防衛大臣やティムラズ駐日臨時大使以外にも、SNSを使いこなしている人は増えている。企業のトップが一般ユーザーの声に真摯に向き合い、イメージを向上させているところもある。総じてSNSの使い方が上手い人は、上記の共通点を抑えているようだ。

 ティムラズ駐日臨時大使のTwitterで、ジョージアという国が「ワインの発祥地」であることや「ハチャプリ」という料理を知り、日本語で親身にコメントする姿に親しみを抱いた人も多いだろう。彼のSNSの使い方は、日本人のフォロワーの心を上手く掴んだのだ。それはもちろん、本来の目的であるジョージアの認知度アップにもつながっている。

 現在は、多くの人がSNSを利用している。普通に生活しているだけでは出会えないような人と交流を深めて相互理解が進むのは、SNS社会の理想形だ。

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