新型コロナ関連でも蔓延する育児自己責任論。小児科医が語る「子育てはだいたいでいい」

文=森戸やすみ
【この記事のキーワード】

 また、リモートワークが進むきっかけになるという人もいますが、自宅で幼い子どもがそばにいて、会社にいるときにように仕事が進むことはそうそうありません。リモートワークできる職種も限られます。

「子育ては自己責任」という言葉はどうかしていると思っていましたが、最近いっそう嫌いです。育児でいろいろな困難に遭遇した人が弱音をつぶやくと「そのくらい覚悟してから産め」という人がいます。今回の新型コロナウイルス感染症による事態を誰が予想していたでしょうか? 予想し対策をしていた人だけが、子どもを産む資格があるんでしょうか? 急な休校で動揺したり「おかしい」と声をあげるだけで、なぜ親失格のようにいわれなければならないのでしょうか? ふだんからとてもがんばっている人たちばかりなのに、自己責任論によってもっとがんばらなくてはいけないと思わされ、いっぱいいっぱいになっているように見えます。

子育てしやすい社会ではないけれど

 むずかしいかもしれませんが、肩の力を抜きましょう。そしてポイントだけ押さえて、周囲に助けを求めながら子育てをしましょう。親だけの責任、特に母親だけの責任にしないことが重要です。

 新型コロナウイルスに関する正しい情報を得るのが、とても大事です。ポータルサイトのYahoo!には「新型コロナウイルス感染症まとめ」という特設ページがあります。最新の確かな情報、どういった症状が出るものなのか、生活への影響をまとめて見ることができます。国立感染症研究所にも「新型コロナウイルス(COVID-19関連情報ページ)」があります。

 これらを見ると子どもでの発症はとても少ないし、重症化することはまずないということがわかり安心します。1月末からの流行で亡くなっているのは、ほとんどが高齢者や基礎疾患のある人です。これは世界的に見てもいえることのようです。安倍首相は子どもたちを守るための休校だといっていましたが、ほとんどの感染者が軽症で終わり、新型コロナウイルス感染症だと気づかないこともあるので、広めてしまうことを憂慮しての休校という意味合いが大きいのでしょう。せっかくの感染症対策専門家会議があるので、相談のうえの決定であったほうが学校の再開に関して根拠が示せたでしょうし、教育現場の混乱も防げたのではないでしょうか。

1 2 3

「新型コロナ関連でも蔓延する育児自己責任論。小児科医が語る「子育てはだいたいでいい」」のページです。などの最新ニュースは現代を思案するWezzy(ウェジー)で。