「子宮を温めて新型コロナ予防」で大炎上の医師が「エセ医学」といわれるワケ

文=山田ノジル
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 いや、だから、客観的に書いた結果がこうなったのではないのでしょうか……。ハフポストへ「信用が大事だって思いませんか?」と訴えていますが、そう思われるなら「温タオルで2分子宮を温めると本当に免疫が上がるのか」「どんなメカニズムでコロナに感染しにくくなるのか」をきちんと説明してくださ~い。ぶっちゃけ金儲けかどうかとか、患者と信頼関係を結べているかどうかとか、少なくとも私にはまったく興味ありませんので「本当にコロナウイルス対策になるのかどうか」だけが知りたいんですってば。

 ホルモンについても「女性ホルモンを増やすことはできないけど、有効に活用させる方法はある!」といったことを力強く語っていますが、素人である我々がこの動画を見たら「通常運転以上に、スペシャルな働きをしてくれるのね!」と過剰な期待を抱きそうなんですが。そもそも、病原体が入ると発熱して(体温を上げて)病原体を増殖しにくくするという体の免疫システムですが、各方面から体を温めると免疫が上がるだなんてとんでもないと指摘されていますけど、そのへんもいかがですか?

感情論でなく、説明を。

 さらなる展開も発生しました。あゆみ先生の恨み節動画がアップされると、それに続いたのが、パリコレにも参加したというプロフィールのメイクアップアーティストCeCe(セセ)氏です。過去にアップされた「子宮美容あゆみ先生」の動画にも出演している彼女が、今回の騒動を「悲しくなりました」と涙ながらに語り、この騒動を「悪質なネットバッシング」「いじめだ」と訴えます。「体調を整えて免疫力を高めて立ち向かいましょうという真意を汲み取ろうとせず、不安感や閉塞感のフラストレーションをどこかにぶつけて解消したいだけの行為だ」と力説。

 動画に書き込まれたコメントなど、擁護コメントの多くはこうです。

「昔からお腹を温めるのはいいことだと言われている」
「体を温めようということの、何が悪い」
「温めたら体調がよくなるのは事実」

 何が悪いのか? と聞かれれば、それは「それらしい専門用語(免疫力とか女性ホルモンとか)を使って、根拠のない健康情報を流すこと」でしょう。子宮(およびその周辺)を温めると、免疫力が高まる? そのうえ即効性? さらにコロナ対策?? しかも、国家資格をかかげている、医師がそれを言う。科学的根拠が確認されていないのに(体験談や少数の実験ではダメです)それっぽい言葉で語られるものは、ニセ医学・疑似科学です。特に今回登場したお説は「子宮温熱療法」とかいかにも医学的にありそうなネーミング。本来であれば「私の考えた、女性が効果的にリラックスするためのホームケア」がせいぜいでは。

 恨み節動画であゆみ先生は「子宮が冷えるとは言っていない」「物理的に温めることは可能」と主張されているのですが、「子宮は冷えない」というなら「温める」というのは、通常温度以上にもっていくということ? 何度になったら免疫が高まるの? 湯たんぽや使い捨てカイロを下腹部にあてると、実際痛みが和らいだり気持ちいいものですよね。私も昔、よもぎ温座パットにハマりました。また、リラックスが健康にとっていいのも、事実でしょう。でも免疫を高める~とか、女性ホルモンを~とかになると、正直お勉強が苦手な私には理解が追いつかないので、そこらへんもしっかり説明していただきたい。気持ちが体を元気にする!というなら、代替療法で有名なレメディ(ホメオパシー療法で使う砂糖玉)なども同じだと思うので、「あくまでこれは、プラセボです」と言ってくださいな。

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