Sexy Zoneマリウス葉「ジャニーズだからこそ」ジェンダー不均衡や多様性について語る

文=編集部
【この記事のキーワード】
Sexy Zoneマリウス葉「ジャニーズだからこそ」ジェンダー不均衡や多様性について語るの画像1

Johnny’s netより

 Sexy Zoneのマリウス葉による対談連載企画「マリウス葉の“一歩ずつ進もう”」が、「SPUR」(集英社)2020年5月号から始まった。

 記念すべき連載初回でマリウス葉と対談する相手は写真家の長島有里枝氏。

 長島氏といえば「女性」「ジェンダー」をテーマにした作品を積極的に発表してきた写真家。最近出版した『「僕ら」の「女の子写真」から わたしたちのガーリーフォトへ』(大福書林)では、1990年代に増えた女性写真家たちの作品を「女の子写真」とカテゴライズした現象を検証し、既得権益をもっている男性の写真家や評論家の権力構造を学術的に炙り出す本だった。

 そんな長島氏を相手に、今回の連載では、マリウスがどういった経緯で「ジェンダー」や「多様性」に関心を持ち、さらにそういったトピックでの発言を行うようになったかが語られている。

 WEZZYでもこれまで記事にしてきたが、マリウスは積極的にジェンダーや多様性に関して発言してきたタレントだ。

Sexy Zoneマリウス葉のジェンダー観「“女子力”なんて気にせず、ありのままの自分でいよう」がティーンの救いになる

 Sexy Zoneのマリウス葉による「女子力」という言葉をめぐる発言が、インターネット上で拡散している。 マリウス葉の発言は、4月22日発売の「M…

Sexy Zoneマリウス葉「ジャニーズだからこそ」ジェンダー不均衡や多様性について語るの画像1
Sexy Zoneマリウス葉「ジャニーズだからこそ」ジェンダー不均衡や多様性について語るの画像2 ウェジー 2019.04.26

Sexy Zoneマリウス葉が着た「家父長制とかウケる」Tシャツのメッセージ

 7月6日に放送された9時間半生放送の大型音楽番組『THE MUSIC DAY 時代』(日本テレビ系)。そこに登場したマリウス葉(Sexy Zone)の…

Sexy Zoneマリウス葉「ジャニーズだからこそ」ジェンダー不均衡や多様性について語るの画像1
Sexy Zoneマリウス葉「ジャニーズだからこそ」ジェンダー不均衡や多様性について語るの画像2 ウェジー 2019.07.08

 それはマジョリティに向けたエンタメメディアにおいては異色に映るかもしれない。たとえば、雑誌のお悩み相談コーナーで、13歳の女の子からの<友だちやクラスメイトから「女子力がない」と言われます>との悩みに、マリウスは<そもそも“女子力”っていう表現が、もう古くない? 今はそういう時代じゃないと思う。男子も女子も関係ないんだから、“女子だからこうしなきゃ”とか気にしなくていいよ!>と回答。

 「女子力」を率先して喧伝してきたエンタメメディアの中でマリウスは、「女子力」などという言葉や概念に惑わされず自分自身のありのままの姿に自信をもち、愛することが大事だとアドバイスしたのだ。

 また、ラジオ番組で家事を題材に性別役割分業の話題になった際は<最近ではそれは女性だけの役割でもなく、家にいる男性だったり、そういう人もするし。僕のお父さんとかもね、逆にお母さんが仕事をしているから、お父さんの方がご飯つくる数が多いから>と発言。家事が女性の役割となっている状況や、家事の上手なことが女性に求められるスキルとなっていることに疑問を呈した。

 ちなみに、音楽番組ではレッスン中に<lol patriarchy>(家父長とかウケる)と書かれたTシャツを着たオフショットが放送されて話題になったこともある。

マリウスが起こした革命

 「SPUR」の対談でマリウスは、11歳までドイツに住み、現地のパブリックスクールで移民をはじめとした異なる文化をもつ人々と触れ合った経験から、無意識に吸収するものが多かったと語る。

 マリウスはSexy Zone結成直前に日本に移住、インターナショナルスクールを経て日本の高校に転入する。そこには「髪が地毛だと証明しなければならない」ような窮屈さがあり、違和感を覚えたという。

 そこで友達と<革命を起こそう!>と行動を開始。「なんでスカートをはかないといけないのか」と悩んでいる友達のためにジェンダーレスの制服をつくる署名を200〜300人分集めて学校に提出した。

 高校のときのこの体験はマリウスにとって大きかったようだ。その活動がきっかけとなり、マリウスたちが卒業した後、母校には“ジェンダーレスの制服”ができたのだという。<だからやっぱり考えているだけでは何も変わらないので、発言することが本当に大事だなって>と語るマリウスの言葉に偽りはまったくないだろう。

 自分の身の回りの環境を変えるには、ただ待っていても仕方がない。思いを言葉にし、行動しなければ変わることはないことを学んだのだ。

王道「ジャニーズ」だからこそ発信が力を持つ

 マリウスが高校時代に学んだこの経験は、いま現在、より広く・深い思想へと進化しているようだ。

 Sexy Zoneのメンバーであり、アイドルという自分自身の立ち位置を活用し、自分の周囲の環境に怒りや違和感を持ちながら暮らす人々皆が「声を上げられる」よう、マリウスはこの社会を変えようとしているのだろう。

 マリウスが積極的にジェンダーや多様性に関して発言するのは、その土台づくりとも言える。

 実際、「SPUR」2019年6月号に掲載されたインタビューでマリウスは、「これだけのことを考えている19歳は、日本にはなかなかいないのでは」という質問に対し、「そうではなくて話せる場がないのだ」と答えている。

<僕のように考えている人がいないわけじゃなくて、こういう話をできる場がないんじゃないかと思います。僕は影響力の強い大きなプラットフォームを持っていて、他の人とは状況がまたちょっと違いますよね。だからこそ、発言していかなくてはならない。自分が学んだことを、同世代や周囲の人に伝える責任がある。発言する機会を与えられないコミュニティもある。そういう人たちを代弁するのではなく、彼らが声を上げられるような場所をつくっていきたいんです>

 「ジャニーズ事務所所属のタレント」という、非常に影響力・発信力の強い芸能人が、強い意志をもって発言を続けていることは希望である。これからのマリウスの活躍にも期待したい。

「Sexy Zoneマリウス葉「ジャニーズだからこそ」ジェンダー不均衡や多様性について語る」のページです。などの最新ニュースは現代を思案するWezzy(ウェジー)で。