
安田美沙子インスタグラムより
安田美沙子が事務所を退社し、訴訟トラブルになっていることがわかった。発覚直後から、安田をめぐって不穏な週刊誌報道が相次いでいる。
安田は3月10日、インスタグラムで第2子の出産を報告。併せて<長年お世話になった事務所を昨年の契約期間満了とともに退社いたしました。>とコメントし、デビューから約18年間所属した事務所を離れることを明かした。
しかし契約期間満了という言葉とは裏腹に、円満退社ではないようだ。元所属事務所「アーティストハウスピラミッド」は、公式サイトのトップに<誠に遺憾ではありますが、安田美沙子とは現在訴訟が係属中でありますので、弊社のホームページから安田の肖像やリンクを仮に削除させて頂きました>と掲載。訴訟トラブルが起きていることを明らかにした。
24日発売の「週刊女性」(主婦と生活社)は、安田はギャラに不満を持ち、事務所と揉めていたと伝えた。同誌によれば、安田の月収は現在200万円。レギュラー番組やCM出演がほぼない状態を考えれば、一般的には高額に思えるだろう。
ところが安田はある大物女性タレントに「もっと(ギャラを)もらえる」と焚きつけられ、事務所にギャラアップを交渉したという。事務所は要求をのまず、安田側が弁護士を立てたのだそうだ。
さらに一部スポーツ紙は、安田は事務所に退所の意向を伝えた後、話し合いを待たずに独立を求めて提訴したと報道。両者の関係がこじれてしまった背景には、やはり安田のギャラへの不満があるそうだ。
かつてグラビアアイドルとして売れっ子だった安田美沙子だが、現在はママタレとしてブログやインスタグラム、ツイッターで日常生活を発信しており、SNSのアフィリエイト(広告)収入はかなりの高額という。そのため、安田は<周囲の助言もあって、事務所のマージンをとられるのが馬鹿馬鹿しいと考えた>そうで、<「これなら事務所を通さなくてもやっていける」と勘違いしてしまった>とのことだ。
一連の報道を鵜呑みにすれば、安田美沙子側に問題があるように見える。しかしそれはあくまでも所属事務所側の言い分によるものだ。タレントが独立する際、マスコミがいっせいにそのネガキャンに走る現象は、なにも珍しいものではない。
満島ひかりも独立後にバッシング
女優の満島ひかりは、2018年3月に所属事務所「ユマニテ」を退所し独立。現在はフリーで活躍しているが、独立直後から週刊誌によるネガティブな記事が目立った。
当時「女性セブン」(小学館)は、満島が親友で女優の安藤サクラと“絶縁状態”にあることを伝えている。安藤がNHK朝ドラ『まんぷく』の主演に抜擢されたことに満島が腹を立て、互いに距離を置き始めたというものだった。さらに同誌は、フリーになった満島が仕事を選り好みするようになり、芸能関係者から反感を買っていると伝えていた。
独立前の2017年にも「女性自身」(光文社)は、満島が東京国際映画祭のレッドカーペットでワガママに振る舞って共演女優を呆れさせ、インタビューをドタキャンしたという不穏なエピソードが報じられた。
芸能事務所はタレントを守り、マスコミとも持ちつ持たれつで情報を管理しているのが業界のルールでもある。逆に言えば、芸能事務所の後ろ盾を失くした芸能人はたちどころにゴシップまみれになってしまうということだ。
こうした芸能界の“裏事情”については、のんこと能年玲奈がバーニングプロダクション直系の芸能プロであるレプロエンタテインメントから独立後、地上波ドラマやテレビから姿を消した件や、SMAPの解散・独立後に、稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾への独占禁止法違反でジャニーズ事務所が注意を受けた騒動が契機となって、広く知られるようになった。
これを受けて、2019年12月には、業界団体の日本音楽事業者協会(音事協)は、これまで事務所とタレント間で慣習として使われてきた契約書のひな形を見直して、タレント本人の意思に反した契約の延長を制限し、事務所の移籍も「移籍金」を支払うことで双方の合意を取り、契約を終了できるように変更している。
いずれにせよ、イメージ商売のタレントにとっては、ネガティブな報道ひとつが手痛い。安田美沙子が今後もママタレントとして同じ芸能界で働いていけるのかは不透明だろう。