測量野帳(コクヨ)
左から、レベル、トランジット、スケッチ
メーカー希望小売価格:210円(税抜)
出先でちょっと何かをメモしたい、書き物をしたいというときは、意外と少なくないもの。最近はスマートフォンやタブレットが普及して、それらでメモを打ち込んだり記録したりする人が増えていますが、一方で手書きのメモもまだまだ人気。出かけるときにメモ帳を持ち歩いている人も少なくないでしょう。
今回紹介するのは、携帯用メモ帳&ノートの大定番。1959年の発売以来、60年以上もの長い間愛され続けているロングセラー商品「測量野帳」(コクヨ)です。
測量士のために作られた三種類のラインナップの測量野帳
測量野帳は、その名の通り測量士さんのために作られた野帳。発売以来、おもに建設の現場などで使われてきましたが、いつしかその使いやすさが注目され、本来の使用目的の分野を超えて人気に。近年は多くのファンが思い思いの筆記、記録に使うノートとして愛用しています。
測量野帳のラインナップは、「LEVEL BOOK」「TRANSIT BOOK」「SKETCH BOOK」の三種類。「LEVEL」 と「TRANSIT」は、いずれも測量方法の名前で、ノートの中身はこれら測量方法に合ったスタイルになっています。

水準測量という高さを求める測量の記録に適しているという「LEVEL BOOK」。
左側に測定した数字などを記入し、右にメモができる仕様です。

角度を測る測量の記入に適している「TRANSIT BOOK」。
左ページは、「LEVEL BOOK」と似ていますが、マス目が大きく、縦の線がより薄い色になっています。右ページは測定した角度を記入できる作りです。

「SKETCH BOOK」の中身は、シンプルな方眼罫。
こちらは、汎用性が高いことから、三種のラインナップの中でも特に人気が高いものになっています。
絶妙サイズと耐久性の高さ さまざまなシーンでスムーズな筆記が可能
なぜ、測量野帳は、長い間たくさんの人に愛されているのか? それはやはり、使いやすさにあるといえるでしょう。
まず、測量野帳は、そのサイズが絶妙です。
1冊を片手だけで持つことができ、分厚すぎることもなく、作業着などのポケットにすんなり入るサイズ。しかも軽量で、バッグにしまっても身に着けていても負担になることはほぼありません。

測量野帳の紙は40枚。厚すぎず薄すぎない、程よい厚み。
また、測量野帳の表紙は薄いけれどしっかりとしたハードカバー。硬くて耐久性があるカバーのおかげで、立ったままで書いたり歩きながら書いたりと、さまざまなシーンでスムーズな筆記ができます。

ハードカバーの支えで、机のないところでも安定した筆記が可能。
ノート、メモとして使うからには紙質と書き心地も気になるところ。測量野帳に使われているのは上質紙で、薄すぎず適度にしっかりしており、さらりとめくることができます。
実際にいくつかの筆記具で書いてみましたが、いずれもすらすらと滑らかにペンが進む良好な書き心地です。万年筆やサインペンの裏抜けもほぼ心配しなくてよいレベルといえます。
カスタマイズを加えれば、より自分らしくできる
携帯しやすいサイズで屋外でも楽に筆記ができ、書きやすく、なおかつ汎用性も高い……と、ここまで優秀でありながら、値段は200円台とリーズナブルな測量野帳。手軽に使える携帯ノートとしては、ある意味最強といってもよいでしょう。
あえて欠点をあげるなら、人と被りやすいところでしょうか。愛用ユーザーが多いだけに、人がたくさん集まってメモをとるようなイベントの場などで、自分の野帳と他の人が持ってきた野帳をどこかで間違えてしまうといった心配は少なからずあります。
そこで、自分の野帳と他のものを区別するためにおすすめしたいのが、目印をつけること。シールやマスキングテープを貼ったり、ペンホルダーやゴムバンドをつけたりするのもよいでしょう。シンプルなデザインにカスタマイズを加えて自分らしいものにする、測量野帳はそうした楽しみを広げてくれる製品でもあります。
また、測量野帳は、限定カラーやコラボ製品がよく登場するので、人と被らないようにするために、定番のラインナップではなく、あえて限定デザインを使うというのもあり。さまざまなカラー、デザインの野帳を集めていくのも楽しいはずです。
出先でのメモやお絵描きに使ったり、手帳や家計簿代わりにしてみたりと、多様な使い方が手軽にできる測量野帳。ここまで読んで興味を持った方は、ぜひ1冊手に取ってみてくださいね。