鉛筆やシャープペンシルで書いたものを消してくれる消しゴム。誰もが小さいときから当たり前に使い続ける文具であるだけに、使うのが楽しいかどうかなど考える機会はなかなかないかもしれません。
しかし、消しゴムを使うのが楽しい! と思える、アイデアにあふれた製品が、日本の文具界には実は存在しています。2019年に発売された「エアイン 富士山消しゴム」です。
エアイン 富士山消しゴム(プラス) 200円+税
左は2020年2月に発売された「限定 <桜>」。
右は定番商品の「青富士」
プラスのロングセラー商品の消しゴム「エアイン」シリーズから登場し、当初は数量限定商品だったものが反響を呼んで、現在、淡いブルーがきれいな「青富士」が定番商品として販売中の「エアイン 富士山消しゴム」。
ケースには富士山が描かれており、箔押し加工で和の雰囲気を感じさせる独特のデザイン。バックの模様は市松、七宝つなぎなど6種類のラインナップがあるので、買うときは製品を一つ一つよく確かめて、気に入った柄を選ぶのがおすすめです。
まず、消しゴムとしての実力を見ていきますが、「エアイン 富士山消しゴム」は、「エアイン」シリーズと同じく、多孔質セラミックスパウダーを配合した樹脂で作られていて、“いつもカドで消すような軽い消し心地”を実現しています。
実際にシャープペンシルで書いた文字を消してみたところ……。
消しゴムを動かしてそれほど時間がかからずに文字がよく消えました。消し心地はかなり軽く、消しゴムとしてはしごく優秀です。
消すたびに、自分だけの富士山ができていく楽しさ
「エアイン 富士山消しゴム」の何よりの魅力、それは、消していくうちに消しゴムの形が変わり、自分だけの“富士山”作りができることです。
2層構造の樹脂で作られた消しゴム。消していくうちに、四隅の角がとれて山のような形にしていくことができます。
そして、続けて使っていくうちに、消しゴムの中にある白い部分が見えてくると、てっぺんに雪化粧をした富士山のような姿になっていくのです。
使うときは、特に考えず気ままに消して形が変わるのを楽しむのもよいし、あるいは、より美しい山を作るためにこだわって消していくのもよいでしょう。実際、筆者が使用した際は、きれいな山の形にするには、左右対称になるように両はじをバランスよく使うなど、ある程度考えて消していくのがよいと実感しました。以来、使うときはいつも山を整えることを意識していて、消すごとに少しずつ富士山らしくなっていくことに充実感を覚えています。
消しゴムで消すという何気ない作業の中で、自分だけの富士山ができていく面白さを味わえる「エアイン 富士山消しゴム」。一つペンケースに入れておけば、消しゴムを使うときがこれまでとはちょっと違う楽しみな時間になっていくこと間違いなしです。