JO1「すっぴん見て引くような彼氏、別れていい」ファンを感心させる先進的ジェンダー観のアイドル

文=wezzy編集部
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 JO1のファンクラブ会員限定WEBラジオ『Jamming with JO1』vol.14(5月12日配信)での大平祥生のコメントに、JAM(JO1のファンネーム)から称賛の声が集まっている。

 大平祥生、金城碧海、白岩瑠姫が参加したこの日の放送では、JO1ファンのリスナーから寄せられた「彼氏にすっぴんを見せたら引かれるのではないかと思い勇気が出ない」という悩み相談に対し、「すっぴんを見ただけで嫌いになるような彼氏なら、こちらから別れを切り出すべき」といった発想の転換をアドバイス。

 さらに大平祥生は、日本の男女関係にありがちな非対称の傾向を客観的に捉え、このように発言した。

<シンプルにいまの日本を見ていて思うのは、女の人は努力して綺麗になっていくのに、男の人はヘアセットだけして女の人に文句を言ってたりするから。なんか、『太ってる』とか『ブサイク』とか。自分は努力してないのに言ってる人がいるから、『なに言ってるんだろう』みたいな人はいますよね。いまは男性でもメイクする時代だから>

 SNS上では、この発言を聞いたJAMから<ジェンダー絡む話題でちゃんとした意見を堂々と言えるの、とても良い><めっちゃ救われた>といった好感が投稿されている。

 他人の外見への中傷は、男性であろうと女性であろうと、本来なら憚られて然るべきものだ。だが匿名が主流ゆえだろうか、インターネットでは特に一般男性が芸能人女性の容姿にあれこれ文句をつけ誹謗中傷を書き並べることが当たり前の文化のようになっている。

 また、この社会では女性がメイクやスキンケアなど美容面の努力を重ねることが当然視され、一方の男性は化粧水や乳液などによる肌ケアすらしない、あるいは男性がそうしたケアをすることが忌避されるような男女間の不均衡が現存している。JO1大平祥生の発言は、これらの事実を踏まえたものだろう。

「オネエ口調」で炎上も

 JO1は3月、メンバーの発言で“炎上”もしていた。鶴房汐恩がkemioについて「オネエ口調」と紹介したことが理由だ。

 「ViVi」(講談社)2020年5月号の誌面にてJO1はYouTuber・モデル・タレントのkemioとコラボ。“炎上”したのは公式発表前、「ViVi」のTwitterアカウントで展開した「ViVi5月号でJO1とコラボしたのは誰? JO1からのヒント動画」でのことである。

 動画でコラボ相手のヒントを出した鶴房汐恩は、<えっと〜、あんまり分からないんですけど、昔ツイッターとかでパッと出てきたりしていて、そのときにはけっこうなんか叫んでるとか、そういう面白いことをしている人っていうイメージがあります。あと、なんかオネエ口調っていうイメージがあります>と発言。また、豆原一成も<身長がすごく高くて、ちょっとなんか女の子っぽい方だと思います>とのヒントを出した。

 kemioに対して「オネエ口調」「女の子っぽい方」というヒントが出る背景には、「男性なら“普通は”こうあるべき」という価値観や、女性という記号への偏見が覗いた。

 だがkemioは「ジェンダーの呪縛から解き放たれてもいい」というメッセージを発信し、多くの人に勇気と救いを与えているタレントであり、彼らの出したヒントはkemioのメッセージ性と全く逆方向だった。ゆえに文脈を正確に読み取るファンの間で炎上したのである。

JO1が見せた閉鎖的な価値観を打ち壊す萌芽

 JO1のファンは彼らの先進性に熱い期待を寄せている。

 JO1は韓国発の人気オーディション番組『PRODUCE 101』(Mnet)シリーズの日本版『PRODUCE 101 JAPAN』(TBS、GYAO!)から生まれた男性アイドルグループだ。

 『PRODUCE 101 JAPAN』では、練習生(オーディション参加者のこと)が、公衆の面前で涙を見せる・男性もメイクを楽しむ・練習生同士が互いの容姿を褒め合う、といった姿をカメラが映し出し、その“新しさ”が評判になった。

 日本男児、大和魂といったワードが象徴するように、感情の揺らぎを見せず強くあることを求められる日本的な男性のジェンダー意識と、『PRODUCE 101 JAPAN』で練習生が見せた姿は大きく異なるものだった。男性だけの閉鎖的なコミュニティ特有の価値観を打ち壊す萌芽が見られたのだ。

 だからこそ前述の炎上騒動はファンに深い失望を与えた。しかしJO1は今、自分たちに期待される役割を自覚しているようだ。

 冒頭に記したWEBラジオ放送より少し前の時期のことになるが、木全翔也が発した言葉が話題となった。

 木全翔也はウェブサイト「モデルプレス」のインタビュー記事(2020年3月10日付)でコスメに関する質問を受けた際、<特にこだわりとかはないですけど、日本はあまり肌のケアを考えている男の人が少ないじゃないですか。僕もそんなに知識ないんですけど、男女ともに使えて皆がコスメに関心を持つような世の中に変えていきたいっていう思いもあります>と発言。

 また、ウェブサイト版「ViVi」に掲載されたkemioとの対談記事(2020年4月12日付)では、仮にkemioが12人目のJO1メンバーとなった際の衣装について<花柄とかがいいですかね。花のように“個性を大事に”というメッセージを込めて>と話していた。

 どちらも、性別によって生まれる「こうあるべき」という価値観から自由になり、個人の多様性や個性を大事にしていこうとする姿勢が自然にあらわれた発言だと言えるだろう。

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