ラファエルがYouTube炎上・アカウント停止でも「しくじってない」と豪語する理由

文=中崎亜衣
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ラファエルTwitterより

 YouTuberのラファエルが5月11日と18日と2週続けて『しくじり先生 俺みたいになるな!!』(テレビ朝日系)に出演。18日放送の後編では、2019年1月に起こった「アカウント停止事件」について説明した。

 人によっては見るだけで恐怖を覚えそうな白いお面と、グレーのフードパーカー。これまでずっと変わらないラファエルのトレードマークだ。11日放送の前編ではラファエルが人気YouTuberに上りつめるまでのあらましが語られた。

 陸上自衛隊を経て一般企業の営業マンとなり、副業としてYouTuberを始めたラファエル。2016年に事務所と契約後は、企業案件(企業から商品を紹介する動画投稿を依頼されること)が多く入るようになったという。報酬は1本あたり最低でも500万円。YouTuberとして軌道に乗ったラファエルは、企業案件と広告収入で収入が“爆上がり”。2017年に上京、会社は退職した。

 ラファエルの快進撃は続いた。2017年度の企業案件に関わったYouTuberランキング1位。当時関わった企業は62社、ひと月にこなした企業案件は最大22本だったという。1本500万円として単純計算すれば1カ月で1億円以上の収入になる。

 企業案件には、「お金にがめついイメージの定着」「それまでのファンが離れる」「動画内容が大人しくなる」などのデメリットもあるというが、しかしラファエルのファンは離れなかったそうだ。理由は企業案件だということを隠さず堂々としていたことと、プレゼント企画にあったという。広告をたくさん入れるために動画の尺を伸ばし、企業案件と広告収入の2本柱で収入はどんどん上がった。

 しかし翌2018年、歯車が狂ったという。当時ラファエルは、「高級車をひたすら素手で殴り続ける」「ホームレスに100万円渡したらどうなるか」など、“過激”な内容の動画を投稿。クレームや炎上に発展していた。

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ラファエルがYouTube炎上・アカウント停止でも「しくじってない」と豪語する理由の画像2 ウェジー 2017.09.17

 背景には事業の拡大に伴う金銭的な事情があったそうだ。すでに独立していたラファエルは自社でスタッフを雇い、複数の会社で新事業に乗り出していたという。<後に引けない状況>で、<激しいことするしかなかったんですよ、素人なんで。プロじゃないんで、みなさん(=『しくじり先生』出演者である芸能人たち)みたいに>とも強調した。

 “過激”動画の投稿を繰り返していた頃の心境について、ラファエルは<バズって再生数 稼がないと><プライドもあるし生き残りたい><生活レベルを下げたくない>からだと振り返る。そこに倫理観は見当たらず、プライドのかけらもないような動画であったとしても、ともかく感覚が麻痺していたということらしい。

 だが、「当時は麻痺していた。今は正常な状態だ」と言えるのだろうか。再生数を稼ぐために投稿した数々の動画を、なぜYouTube側が問題視し、アカウント停止に至ったのかについて、ラファエルは深く考えてはいないようだった。まるで武勇伝のような語り口である。

 番組では、当時の代表的な「ヤバイ動画」として、「勃起不全治療薬を飲んで風俗をはしご」「風俗嬢のパネルと実物の一致率を検証」「何回連続でアレができるか」の3本をピックアップ。いずれも過激さが視聴者に人気を博した動画だったようだ。「風俗嬢のパネルと実物の一致率を検証」した動画を振り返ってのラファエルのコメントは、こんな調子だった。

<泣き寝入りしているんです、お父さんたち。パネルと全然違う子が来るから>

<(風俗嬢について)顔から上に不具合がある子はいました>

 その上で、ラファエルは過激動画の99%は「やらせ」だったと明かす。ラファエルの動画は「やらせ」か否かを巡って問題視されていたわけではないが……「やらせ」だったのだからそこに「傷ついた誰か」はいないし、悪意もないと言いたいのだろうか。

 何はともあれ、2019年1月にラファエルのアカウントは「停止」の措置が取られた。ラファエルはチャンネル登録者240万人を失い、これまでの動画も削除され、損失額は合計5千万円以上に及んだという。

 当時の心境について、ラファエルは<気づかないうちに自分がバカにしていた代表的なYouTuberみたいになっていた><反省した>と語るも、一方で、この「アカウント停止」がきっかけとなり<本当にバズった><ここからの快進撃がやばかった>のだと興奮気味に語った。一見「しくじり」に思えるアカウント停止だが、しくじりどころかステップアップの一つに過ぎなかったということだ。

 「アカウント停止」はネットニュースでも取り上げられ、ラファエルの知名度は上がり。毎日のように一部上場企業社長から会食の依頼が入るようになり、新しく設立したアカウントでは過激でない動画を投稿してもファンはついてきたという。「アカウント停止」について<本当はどこかで変えたかったので利用した>と言い、その後はかえって順調なので結果的に<しくじっていない>とラファエルは豪語した。

 ラファエルの番組内での言葉を、虚勢や誇張でない事実だと受け止めよう。実際のところ、たとえ露悪的な表現であっても、人権感覚が欠如していたとしても、「それが好き」だというユーザーはこの世の中には大勢おり、ファンは増えていく。YouTuberとしてのラファエルに多くのファンがついている、知名度があり情報の拡散力を持つ以上、企業案件も途絶えはしないのだろう。

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ラファエルがYouTube炎上・アカウント停止でも「しくじってない」と豪語する理由の画像2 ウェジー 2019.10.29

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