木村拓哉がインスタで仕事再開を報告!コロナ時代の「エンタメ」業界は変わらざるを得ない

文=エリザベス松本
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木村拓哉Instagramより

 俳優の木村拓哉(47)が、5月18日にインスタグラムへ投稿した記事で、およそ1ヵ月ぶりに仕事の現場に向かったと報告。最少人数でソーシャルディスタンスを取った上で撮影を行い、取材を受けたと綴った。帰宅直後はそのままシャワーに直行したようで「これからは、こういう形になって行くのかなぁ~!? 『変化』して行く必要があるのかもしれませんね……」と、久しぶりの現場での心境を綴っている。

 木村拓哉はコロナ禍を契機にインスタを開設。「家にいよう」STAY HOME! STAY SAFE‼︎」と熱心に呼びかけ、積極的にプライベート写真の投稿を続けている。タレントの肖像権にうるさいジャニーズが、しかも「あのキムタクが、まさか」という展開だ。ただ、エンタメ業界にとって今はそれほどに、なりふりかまっていられない非常事態であることは確かである。

 木村が主演を務める連続ドラマ『BG 身辺警護人』(テレビ朝日系)第二シーズンは、新型コロナウイルスの影響で撮影が中断しており、4月に予定していた初回放送も延期されている。この作品だけでなく、ほとんどのドラマが撮影中止と放送スケジュール延期の憂き目に遭ったが、ゴールデンウィークがあけたあたりから、ソーシャルディスタンスに配慮しつつ密かに撮影を再開していると聞く。また、雑誌の取材・撮影は、4月は中止が多かったが、5月は通常通りに行っている媒体も増えつつあるようだ。

 だがテレビドラマの撮影を再開したとしても、その週からすぐに放送開始できるわけでもなく、数カ月先の番組編成まで組み直さなければならない。現在は過去のドラマ作品の再放送が活発となっており、それはそれで「これもう一回見たかったから嬉しい」「名作は何度みても面白い」と視聴者から好評ではある。視聴者もこの状況で「新しいドラマを早く流して!」などと無理を言ったりはしない。

 とはいえ、新しい作品を作り続けなければ、作り手は食べていけない。現在、仕事ができずに家にいて、焦りと「この先どうなるのだろう」という不安を感じている業界関係者は山ほどいる。それはなにも役者だけに限らない。制作会社のスタッフ、ヘアメイク、スタイリスト、美術スタッフ、音響スタッフ……テレビ局の社員ならばいいが、エンタメコンテンツの制作現場には様々なプロのフリーランスが集まっている。筆者の知人でドラマ現場にエキストラを派遣する会社の社員がいるが、この会社は4月から開店休業状態だそうだ。社長、社員、そしてエキストラメンバー。全員が撮影の再開を今か今かと待ちわびることしかできない状況だという。

 しかも、撮影を再開すると言っても、コロナ以前と同じようなやり方に戻すわけにもいかない。コロナ後の社会習慣は「三密」を避け、社会的な距離を持つことが必須とされている。今後は、連続ドラマそのものの製作本数を絞らざるを得なくなることもありえるだろう。

 5月17日放送の『ワイドナショー』(フジテレビ系)に出演した歌手の泉谷しげるは、「ドラマは続き物をやめて『サザエさん』みたいに1話完結にするのが一番いい」と提案していた。それも一考の価値があるように思える。また泉谷は連続ドラマについても「続きは半年後、1年後を待つぐらいな気持ちを持たないとダメだと思う」とコメント。それに応じた国の支援策も必要だとも話した。

 苦しい状況に追い込まれているのは、ドラマ現場だけではない。18日付毎日新聞の記事によれば、映画配給大手12社の4月の興行収入(興収)総額は、前年同月比96.3%減の6億8824万円だったという。休業要請が出ておりほとんどの映画館はクローズとなっていたため致し方ないとはいえ、この数字はかなりの衝撃である。3月の春休みや5月のゴールデンウィークは映画館のかきいれどきであるため、この時期に公開予定だった新作は多かった。それらはいま、数珠繋ぎとなり公開を待っている状況にあるのだ。

 緊急事態宣言が解除された地域では映画館の再開も始まっているが、新作映画は配給会社が上映を延期しているため、旧作の上映を余儀なくされている。各映画館は工夫をこらしたラインナップを上映しているようだ。今後はさらに再開する映画館が増えるはずだが、それでも映画館内でのソーシャルディスタンスを取るために観客を通常通り入場させるわけにはいかないだろう。配給会社が新作公開に踏み切るとしても、劇場公開以外の方法、例えばオンラインでの有料配信なども考えられる。劇場にとってはシビアな状況だ。

 さらに心配なのは演劇界だろう。演劇の場合、上演前に稽古がある。商業演劇の場合、稽古に費やすのはだいた1~2ヵ月だ。役者たちが近い距離で大声を出しあうため、当然ながら飛沫が飛ぶ。立ち位置や大道具、小道具の位置などもあるので、稽古はリモートでというわけにもいかない。リモートでまかなえるのは、本読みの段階までぐらいだ。

 全国の国公立の劇場や音楽堂など約1300施設でつくる全国公立文化施設協会は5月14日、新型コロナウイルスの感染拡大で休業中の施設の再開に向けて、感染拡大予防ガイドラインを公表している。協会側は、出演者がハイタッチなどで観客と接触しないように主催者側に求めており、舞台に立つ役者には「表現上困難な場合を除き原則としてマスク着用を求めるとともに、出演者間で十分な間隔をとるようにしてください」としてマスク着用を提案している。マスクだらけの役者が立つ舞台……前代未聞の話ではあるが、時代は確実に変わっている。もう、今までと同じような生活は難しくなってしまった。ならば、マスクをした役者が立つ演劇も私たちは受け入れざるを得ないのかもしれない。それで演劇が再開できるのだとしたなら、筆者もマスクを着用した上で久しぶりに舞台を観劇したいと思う。

(エリザベス松本)

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