ホストクラブにおける新型コロナ感染 歌舞伎町の帝王ローランドも葛藤

文=中崎亜衣
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YouTubeより

 新型コロナウイルスの第二波への警戒が強まっている。東京都は今月2日より東京アラートを発動し、「夜の街」での感染が相次いでいるとして注意を呼び掛けた。

 東京都では今月4日、28人の感染者が確認され、ホストクラブの男性従業員5人を含め「夜の街」関連の感染者は9人に上った。また、4日までの1週間で確認された感染者128人のうち45人が「夜の街」関連による感染だという。

 ホストクラブやキャバクラはソーシャルディスタンスを保ちにくく、3密を回避しづらいため、感染が広がりやすいとみられている。

 では、「夜の街」は再度営業を自粛すべきなのか。しかし休業すれば経営状況は悪化する。多くのホストクラブは給与体系が歩合制だ。経営者は営業再開せざるを得ず、従業員は出勤せざるを得ないという現実があるだろう。

 6月3日のNHKニュースで、「歌舞伎町ホスト協力会」の会長は、<3月から2カ月間に渡って営業自粛を続け、その期間はネットを利用して集客などをおこなって耐えてきた>としつつ、再開せざるを得ない窮状を次のように訴えている。

<都心の繁華街では、家賃や管理費を支払うだけでも月に100万円以上かかるため、経営が立ちゆかなくなり営業を再開しました。国や都の補償が十分ではない以上、家族や従業員を養うためには営業を続けるしかなく、これ以上、休業すると店の経営がもちません>

 新宿・歌舞伎町でホストクラブ「THE CLUB」を経営する実業家でタレントのROLAND(ローランド)は、今月3日に公式YouTubeチャンネルに上げた動画で、営業停止の葛藤を語った。

 ローランドは緊急事態宣言が発令されるより前の4月1日に「THE CLUB」の営業停止を発表。その後、緊急事態宣言解除を受け、先月26日には感染防止策を徹底した上での営業再開を報告していたが、この判断の裏には複雑な思いがあったそうだ。

<それはね、経営者じゃない人からしたら、休むのが正しいって言うに決まってるじゃないですか。でも経営者からしたらね、そんな綺麗ごとばっかり言ってられないよっていうところもあるんだよ>

<じゃあ俺が倒産して、正しいと言ってきた人は責任取ってくれますかって言ったら、別に取ってくれるわけじゃないじゃないですか。だとしたらリスクを負ってでも店を存続させるほうが、もしかしたら結果的に正しいかもしれない。これで潰れたら元も子もないですし、営業してるところをかっこ悪いなんて別に思わないですし、いろんな意見があっていいなとは思いますけど>

 ローランドが口にしたような本音を、多くの飲食店経営者が内心に秘めているであろうことは想像に難くない。感染拡大のリスクを憂慮して「自粛しろ」と外野が言うのは簡単だが、自粛にもまたリスクがあることは事実。営業しながらも運よく感染を拡大させずに済めばいいが、現時点ではその術もわからず、現場としては自ら判断を下す以外にない状況だ。

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