水原希子「日本人感出すのやめて」に反論。「水原希子」名乗ることへの中傷続く

文=wezzy編集部
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水原希子Instagramより

 水原希子が6月16日、Twitterを更新し一般ユーザーの中傷にリプライした。

<私がいつ日本人感出しましたか? 日本国籍じゃなかったら何か問題ありますか? 29年間、日本で育って、日本で教育を受けてきました。何が問題なのか全く分かりません>

 これは前日に一般ユーザーが、<水原希子、て日本国籍じゃないんだよね? これ以上何かやるなら日本人感を出すのをやめてほしいと思う。毎度、私が日本の女性の代表感出すのが言ってることの是非でなく国籍的に引っかかることしかない>とツイートしたことを受けたものだ。

 水原は1990年に、在日韓国人の母親とアメリカ人の父親のもと、アメリカのテキサス州で生まれた。2歳の時に神戸に移住し、以後は日本で育っている。国籍はアメリカだ。水原のルーツを理由に「日本人でないくせに、日本について意見するな」と罵声を浴びせるネットユーザーは少なくない。彼女は差別や誹謗中傷を受け続けてきたのだ。

2013年から続く水原希子へのバッシング

 ネットバッシングのきっかけは、2013年に水原希子が友人のInstagram投稿に「いいね」したことだ。投稿された写真は友人が天安門に向けて中指を立てるもので、中国国内で問題視され批判を受けた。

 すると水原は謝罪動画をネットに公開。アメリカ人の父親と日本で育った韓国人の母親のもとで生まれ育ったというルーツを説明したうえで、自身には中国への差別意識などなく、世界平和を支持していると訴えた。

 しかしこの動画で今度は、在日韓国人への排外思想をもつ日本のネット保守層による熾烈なバッシングが巻き起こった。彼らは水原の世界平和を訴えるメッセージを、「“私は日本人ではないから許してくれ”、と中国に媚を売った」というふうに解釈したのである。

 特にしつこかったのは、2017年に彼女がCMキャラクターを務めたサントリー・ザ・プレミアム・モルツの公式ツイッターによるPR動画のツイートに、韓国にルーツがあることを差別するヘイトコメントが大量に投稿された騒動だ。このとき、彼女が本名ではなく「水原希子」という日本風の芸名を使って活動することへの揶揄も同時にネット上をかけめぐった。

 そして冒頭に記したように、今もなお、Twitterをはじめインターネットの様々な場所で、水原へのヘイトは投げつけられている。現在、<私がいつ日本人感出しましたか?>という彼女の言葉を受けて、「名前が日本人風だ」「それなら日本人風の芸名を名乗るな」と非難するツイートが相次いでいる。

「水原希子」の名前を使うべきではないのか

 水原希子は、「水原希子」という名前を使ってはいけないのか? 水原は2歳から日本に住んでおり、日本の芸能界でモデルデビューした女性だ。だが彼女に対して、日本風の芸名を使えば日本での活動がしやすく、それは嘘をついて金を稼いでいるのと同じことで「ズル」だという批判がある。

 しかし、「外国の名前では活動しづらく、日本風の名前だと活動しやすい」という構造そのものが、日本社会にひどい差別がまん延しているということの証左ではないか。つまり問題あるのは、水原ではなく、日本社会の方なのだ。

 日本国籍を有さない人物は、たとえ日本社会に暮らしていても、身のまわりの社会問題について意見をしてはいけないのか。「日本が嫌なら出ていけ」と言われ、排除されて当然なのか。そんな思想は愛国でもなんでもないだろう。

 水原希子は2018年3月7日放送『NEWS ZERO』(日本テレビ系)にて、子どもの頃は自分のルーツを負い目に感じて、隠していたと告白している。しかし、そう感じさせてしまうこの社会の方に問題があると気づき、発想を転換させたことで、前向きに人生を生きることができるようになったそうだ。番組ではこのように語っていた。

<皆が一緒の方向を見なきゃいけないっていう暗黙のルールみたいな、なんで自分がそういうふうに感じてるのか分からないでそうなっちゃってるっていうことが、ある意味、一番怖くて。わたしの場合はそれが国籍だったけど、いまはジェンダーのことだったり、いろんな多様性っていうものがあってこの地球に生きていて、みんな人間だし、そういうふうに考えたらすごく楽になった>

 だからこそ水原はヘイトに屈せず、声を上げる。今年2月には、川崎市の多文化交流を担う公的施設「ふれあい館」に脅迫年賀状が届いたことを問題視して、国と市に対策を求めるウェブ署名キャンペーンに賛同を表明。SNSを通じ、フォロワーにも協力を呼びかけている。

 現行の社会システムにおいて差別されている層が、さらに様々な誤解を受け、誹謗中傷に晒され、より弱い立場に追い詰められている。そのことをまず私たちは自覚しなければならない。

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