坂上忍のハラスメントや罵倒は「言いたいことを言う覚悟があるから」なのか? 『バイキング』放送枠拡大で浮上する懸念

文=wezzy編集部
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『バイキング』公式サイトより

 坂上忍がMCを務める『バイキング』(フジテレビ系)の放送枠が、10月から3時間に拡大するという。坂上忍のひどいパワハラが原因で打ち切りが決まったと「週刊女性」(主婦と生活社)が報じた矢先だけに驚きは大きい。

 同誌の記事では、坂上がちょっとしたミスでディレクターを説教する、リハーサルの内容を本番でひっくり返すといった振る舞いが常態化してスタッフが疲弊。2名のスタッフが休職しているとのことだったが、フジとしてはこれからも坂上をMCとして重用するのだろうか。

 だがそうしたハラスメントを、本番中に視聴者も目撃している。坂上が生放送のスタジオの中でしばしば声を荒げてゲストの意見を封殺する場面も、女性に対するセクハラ発言をする場面もだ。

 つい先日も、ホラン千秋が坂上のハラスメントに抗議した。7月1日の放送で、河井克行・案里夫妻の買収事件の話題を扱う中、ホランが<いつもバイキング来るとハラスメントみたいなわかんない言葉が飛んでくる><それで稼いだお金がこんなことに使われたら私は嫌だ。本当に血も涙も流れながら働いたお金が使われてたら嫌だ>とコメントして話題となった。

 ホランは過去に『バイキング』で、タイガー・ウッズについて取り上げた際に<今もセックス依存症で治療中のホランさん>と紹介されたり、ステイホーム期間中の過ごし方に関して<ホランの場合は彼(恋人)もいないけど何やってんの?>と声をかけられたりしたことがある。彼女に対する坂上のセクハラはバラエティー的な“いじり”の範疇を逸脱しているのではないか。

 坂上の女性出演者とのやり取りはおしなべて失礼で、高橋真麻に対するものはとくにひどい。真麻が昔から宝塚歌劇団に憧れていたことを明かすくだりでは、<鼻で断念したの?>と返し、この時はスタジオ中から非難を浴びていた。

 坂上の“いじり”に傷つき、スタジオで泣いてしまった女性タレントもいる。2018年4月放送『FNS番組対抗 オールスター春の祭典 目利き王決定戦』(フジテレビ系)で共演した新川優愛は、幼少期から愛用しているというくまのプーさんのタオルを紹介する流れで、<うわ、すげー年季入ってる>と言われた挙句、タオルの端を指先でつまみ上げた坂上から<え、汚ねぇこれ! もうペラペラになってるもん!>と嘲られた。すると新川は涙を流して固まってしまった。タレントを泣かせるような“いじり”も、バラエティー的には面白いと言えるのだろうか。

小籔千豊は坂上忍と対立し番組降板

 小籔千豊は恫喝めいた司会をする坂上忍のやり方に不満をもち番組を降板している。きっかけは、伊調馨選手をめぐるレスリング界のパワハラ問題を扱った回だった。

 坂上はパワハラを糾弾する方向で話を進めたかったが、小籔は「栄和人氏側の意見がメディアに出ていないので、片側からの意見だけで結論づけるのはいかがなものか」といった慎重な意見を口にした。すると坂上はイライラした様子を隠そうとせず、小籔が話そうとするのを何度も遮りながら<それは報道のあり方に疑問を呈しているの?><いや、だから、報道のあり方に疑問を呈する前に『ご自分はどうお考えなんですか?』って聞いてんだよ? この事案に対して。どの目線から見てんのよ>と畳み掛けたのだ。

 この後、小藪は番組を降板。『AbemaPrime』(AbemaTV)では、番組名は伏せながらも、<反対意見を少しでも言うとMCにすごいイヤな顔をされたり、強制的にCMに行かされたりすることで心折れてきますよ>と、『バイキング』コメンテーターの仕事を振り返っていた。

Matt、石野卓球…坂上忍に反論したタレントたち

 坂上忍はニュースで扱う人にも失礼な物言いを連発するが、そうした発言に対し、言われた本人が反論することも増えてきた。

 たとえば、Mattは坂上が<いまいちどんな人か知らないし、知りたくもないなんなんですかこの方は><メイクでこうなってんの? 施してらっしゃるんですか>と発言し、さらには父の桑田真澄がMattを甘やかしていると取れるようなことまで言ったことに反論。

 Twitterで<坂上忍っていう人は何者なの? あなたに僕のこと知ってほしいなんて一言も言ってませんけどね 僕もあなたのこと知りたくないし、興味も全くないので会いたくないです。さようなら>と綴り、怒りをあらわにした。

 電気グルーヴの石野卓球も同様に反論したひとり。坂上はピエール瀧が麻薬取締法違反容疑で逮捕された後も卓球が公の場に出て謝罪しないことを『バイキング』で連日にわたって非難し続けたが、それに対しTwitterで<TVワイドショーとか嘘ばっか><テレビ出るヤツダサくね? ニュース以外で><“お茶の間の皆さん!”だってさ>と反論。

 この際は、薬物の問題とはなんの関係もない卓球が非難されているおかしさに世間も坂上を批判する流れに。それを受けて卓球はさらに<バイキングでは電気グルーヴ=PUBLIC ENEMY No.1(意味において)あそこが騒ぐとこっちは焼け太る><さてと、バイキングでもからかってプロモーションの手伝いしてもらおうかな><卓球の発言取り上げる、バイキングアンチが番組チェックする。これぞ卓球とバイキングのwin winの関係>とツイートして皮肉った。

「言いたいことを言う」ことが許される権力

 坂上忍はこうした発言を繰り返すことについて、著書『おまえの代わりなんていくらだっている 覚悟の仕事論』(新潮社)で、このように綴っている。

<わたしの場合、世間様からなんとおもわれようと、自分の言いたいことを言い切る。そう覚悟を決めてしまえばこんなに気持ちのいいことはない。だって言いたいことがあったってなかなか口に出せないのが今の世の中なんですから>
<失敗を犯してしまった時の覚悟さえ持っていれば恐れることはなにもない。自分で責任を取ればいいわけですから>
<いくら叩かれたっていいじゃないですか。叩かれに行きましょうよ。で、仕事を楽しみましょうよ>

 坂上がここで語っていることを読むうえで忘れてはならないのは、彼は現在、『バイキング』を含め7番組もレギュラーをもつ人気タレントであり、出演者に対してもスタッフに対しても絶対的な権力をもっているということだ。彼が「言いたいことを言える」のは、そうした立場の人間だからであり、覚悟の問題ではないのではないか。

 その一方で、彼の言葉に傷つき、言い返す言葉も飲み込んでいる人は多い。Mattや石野卓球はテレビの世界に固執する必要のないモデルやミュージシャンだから反論しているが、バラエティー番組を主戦場とする芸人やタレントであれば、坂上に意見することは難しいだろう。自分のもつパワーを坂上は認識したうえで、誰彼構わず「言いたいことを言う」という態度を貫いているのだろうか。

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