“ギャル服”セシルマクビー全店舗閉鎖の衝撃 昨年はデザイン盗用騒動も

文=中崎亜衣
【この記事のキーワード】
ギャル服セシルマクビー全店舗閉鎖の衝撃 昨年はデザイン盗用騒動もの画像1

「CECIL McBEE」公式サイトより

 “ギャル服”で人気を誇った「CECIL McBEE(セシルマクビー)」が2021年2月までに全店舗を閉鎖することがわかった。現在営業中の全43店舗は順次閉鎖し、今後はネット通販を強化していくという。

 90年代から00年代にかけて、ギャルの定番ブランドとして若年女性たちから絶大な支持を得ていた「CECIL McBEE」。しかしギャルブームが終焉し、ファストファッションが台頭したことで、売り上げが低迷していた。

 さらに新型コロナウイルスの感染拡大が追い打ちをかけ、業績が悪化。同ブランドを展開する株式会社ジャパンイマジネーションは「CECIL McBEE」のみならず「Ank Rouge」や「BE RADIANCE」など他のブランドの店舗整理も同時に進め、約570人いる従業員の大半を解雇するとみられる。

 業績の低迷と連動するかのように、ここ数年はいくつかの問題が浮上していた。「CECIL McBEE」では昨年7月、デザインの盗用疑惑が物議を醸したのだ。昨夏の新作として発表された「フロントボタンタイトワンピース」が、元AKB48の小嶋陽菜がプロデュースするアパレルブランド「Her lip to(ハーリップトゥ)」の商品と酷似していることから、ネット上で「パクリ」ではないかと指摘する声が相次いだのだ。小嶋陽菜自身も、Twitterで<これはやりすぎ>だと苦言を呈していた。

 ネット上での盗用疑惑を受け、「CECIL McBEE」公式オンラインストアでは、「フロントボタンタイトワンピース」の商品情報が削除された。ジャパンイマジネーションは問い合せに「色々誤解を与えるようなことがあるといけませんので、販売を一時中止して、画像も控えさせていただいているという状況」と説明しており、社内も混乱している様子だった。

 また2017年には、ジャパンイマジネーションの取引先である縫製工場での深刻なブラック労働も問題に。2017年12月12日放送の『ガイアの夜明け』(テレビ東京系)が取り上げた、外国人技能実習生の労務問題だ。岐阜県内の縫製工場で働く中国人実習生の女性たちはおよそ2年半、最低賃金を下回る時給400円で、1日平均15時間、土日もほとんど休みなく働かされ、未払い賃金は1人当たり620万円にも上った。また、実習生たちが窮状を訴えるため元請会社を訪れるも、取り合ってもらえない様子も放送された。

 番組内で企業名は明かされなかったが、放送後にネット上では当該縫製工場の元請会社がジャパンイマジネーションだと突き止められ、同社への批判が殺到。放送から3日後に同社は「今年7月に岐阜一般労働組合及び番組制作会社から一報を受け、初めて認識した」「取引先メーカー様へ同工場での商品の製造を取りやめていただくよう申し入れ、本年9月をもって同工場での製造は終了している」「不適切な人権労働環境のもと製造されていたとすればまことに遺憾であり、その実情を知りえなかったことについては、大いに反省すべき点であると認識している」という内容のリリースを出している。

 一時期は若い女性たちの憧れブランドであり、“王道”だった「CECIL McBEE」。ギャルブームの衰退、カジュアルなファストファッションの人気に押され、2017年にはブランドコンセプトを「モテ服No.1」に一新していた。しかし業績は振るわず、2019年に再びリブランディング。トレンドのストリート感、カジュアルミックスを取り入れて改めて10代後半〜20代前半の若い女性層のリアルクローズにターゲットを定め直したばかりだ。

 ネットでは店舗閉鎖の報を受けて「懐かしい」と惜しむ声もあるが、若い世代からは「ネット通販で十分だし、これでいいのでは」と現実的な声も見られている。

「“ギャル服”セシルマクビー全店舗閉鎖の衝撃 昨年はデザイン盗用騒動も」のページです。などの最新ニュースは現代を思案するWezzy(ウェジー)で。