「森のようちえん」自然派育児ママに、ネットワークビジネスが忍び寄る

文=山田ノジル
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K:森のようちえんで、私が一番やめてほしいと思っているのは育児雑誌の「クーヨン」推しな人が多いこと。うちの園ももれなく含まれます。あの雑誌の情報は反ワクチンとか、かなり極端なので……。クーヨンに感化された人たちが集まることを考えると、ちょっと怖いですよね。

 幸い、いま私の周りには声高にワクチンを批判する人はいません。でも、園の主催や運営周りの人は、ホメオパシー、レメディ利用者はそこそこいます。それを勧めてくるわけではないのですが「薬は毒になるから使いたくないじゃん」という会話や、カンの強いお子さんに使ってるといった話題が出てきます。手作り無添加味噌、梅シロップ手作りとかも大好きですね。最近では、イベントを合同開催したグループが胎内記憶映画の上映会とかもやってるみたいです。このメンバーとうちの園がつながってるのが、きつくなってきました……。

しわ寄せは、子どもたちに。

 前回の記事に対して、私、山田ノジルのアカウントに寄せられたリプライを、さらに一部ご紹介しておきましょう。

○自然のなかで遊ぶのはいいんだけどね。。。行ったこともあるけど、違和感を感じていたのは節々に「選民思想」がみえたから。病院でのお産や幼稚園、小学校を否定気味に、玄米菜食・マクロビ・反ワク・反医療・スピ・大麻信仰・反原発……おまつり系の人ばっかりだったな。

○周りにもいますけど…… 不登校率が高い、授業中に落ち着きのない子供、集団生活がうまくできない子供なんかが多い気がします。 後、発達が遅めのお子さんを持つママ達に人気なようで……必要な支援が届きにくいなんて噂も耳にしたことが 反ワク、反医療も多いですし

○森のようちえんに通わせることが、田舎暮らしのステータスと思っている

 批判寄りの記事リンクを引用したコメントですから、情報には当然偏りがありますし、実際は怪しい要素のない健全な園のほうが多いのかもしれません。しかし疑いの目を持って調べないかぎり、こういった香ばしい要素は見えにくいもの。たとえば「親子でともに育ちあう」というキャッチコピーをHP(おしゃれ)に掲載している、実績もそこそこありそうな園の代表者名を検索してみた結果→「穴口恵子認定レインボーエンジェルセラピープロテクショナー」「サッカーラ・ハートソング認定第7黄金時代の多次元ヒーラー」。すごい経歴(音読しようとしたら舌を噛みそうになった)が出てきましたよ(園でヒーラー活動しないでね!)。

 「子どもは吸収力が高いからこそ、刺激の少ない環境で過ごし、メディアは遠ざける」。森のようちえんと親和性が高いとされるシュタイナー教育ではこんなことが謳われていますが、むしろ別のよろしくない刺激だらけになってやしませんか? 基本、森のようちえんやその先にあるオルタナティブ系スクールには、公教育が合わない・なじめない子どもたちの受け皿的な役割もあるはずです。そこを極端な思想活動やエセスピ団体が荒らし、「理念は魅力的だが近寄りがたい」と間口を狭くしてしまっては、行き場を失う子どもはどうしたらいいのでしょう。また、子どものためにと、本心では納得のいかない謎活動を受け入れざるを得ない親たちもいるのではないでしょうか。

 ファンタジーの世界では、森には魔物が棲んでいるのが定番設定。しかし現実世界の森にも、魔物や沼がたくさん潜んでいるようです。さて、あなたの近くの森はどうでしょう?

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