横浜流星もコロナ感染を“謝罪”した
新型コロナウイルスの新規感染者が全国で1日に1000人を超え、感染拡大の波が押し寄せる中、芸能人の感染報告も相次いでいる。そしてタレントが感染したことを発表する芸能事務所の文書には、必ず“謝罪”が含まれている。
たとえば、コロナ感染が発覚し現在入院している俳優の横浜流星のケースだ。所属事務所のスターダストプロモーションは公式ホームページに、<仕事関係者・共演者の皆様、いつも応援して下さっているファンの皆様に多大なるご迷惑とご心配をお掛けしていることを、心よりお詫び申し上げます>と記した。
ただ、これも中井りかが言うように、「心配をかけていることをお詫びしている」のであり、感染したこと自体を謝罪しているわけではないだろう。どんなに神経質に対策を心がけていても、感染を確実に避ける術はない。
だからこそ、こういった状況下で必要とされるのは、感染状況について罪悪感などを抱くことなく、ちょっとした不調でも遠慮なく周囲に申し出て、早めに休む環境をつくることだ。
だが現状では、“夜の街関連”の報道の影響などもあり、「感染したこと」それ自体が注意を怠った結果であり「悪いこと」と認識している人も少なくないのではないか。感染者へのバッシングはいまだにしばしば起きている。
これでは体調の悪さを感じたとしても申し出ることができず、それを隠して職場や学校に出席し、ますます感染を広げるという悪循環に陥ってしまう。
今すでに私たちは新型コロナウイルスとの共存を余儀なくされている。誰もが感染し得る状況だ。コロナ「陽性」をいちいち謝罪する必要などはない。
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