コロナ禍で雇止めや給与減額を迫られる外国人労働者 一方的にクビになるケースも

文=宮西瀬名
【この記事のキーワード】
コロナ禍で雇止めや給与減額を迫られる外国人労働者 一方的にクビになるケースもの画像1

GettyImagesより

 新型コロナウィルスの影響により、様々な労働者が窮地に立たされている。非正規かつ外国人の労働者の状況は特に深刻である。

 個人でも入れる全ての働く労働者のための労働組合「JAMゼネラルユニオン」のもとには様々な相談が寄せられているという。同組合の藤岡小百合氏に、現状を聞いた。

コロナ禍で雇止めや給与減額を迫られる外国人労働者 一方的にクビになるケースもの画像2

藤岡小百合
大学卒業後は青年海外協力隊としてソロモン諸島とキルギス共和国に派遣。帰国後「ものづくり産業労働組合 JAM」に入局。現在、組織化推進局(JAMゼネラルユニオン)担当。

コロナ禍で非正規労働者の待遇は悪化

 厚生労働省が7月7日発表した5月の毎月勤労統計調査によると、残業代などを示す“所定外給与”は1万4601円と前年同月比で25.8%減り、残業などを示す“所定外労働時間”は平均7.3時間と29.7%も減った。

 さらに、所定内労働時間も7.4%減っていて、合計の総実労働時間は122.3時間と9%減少、所定内の給与も含めた現金給与総額は26万9341円で2.1%減だ。

藤岡氏「コロナ禍により残業が規制され、給与全体が大きく引き下げられましたが、特にパートタイム労働者が割を食うかたちになりました。パートタイム労働者の現金給与総額は9万2929円で、4.1%も減っており、その下げ幅は一般労働者(2.8%減)より極端に大きいです。

 また、総務省統計局の5月の『労働力調査』によれば、就業者は6656万人と前年同月に比べて76万人も減少しました。雇用者は前年同月に比べて73万人減少の5920万人、このうち正規の職員・従業員数は3534万人となり、前年同月に比べて1万人減少したのです。

 驚くべきは非正規の職員・従業員数の2045万人という数で、前年同月比で61万人も減少しました。コロナの感染拡大は雇用に大きな影響を与えていますが、特に非正規労働者にそのしわ寄せがいっていることは明白です」

 JAMゼネラルユニオンの展開する職場のトラブルに対する無料相談ダイヤルには多くの労働者からの相談が寄せられているが、5月以降からは外国人労働者からの相談が目立つようになったという。

藤岡氏「政府が4月16日に緊急事態宣言を出して以降は、休業に入る労働者が増え、この休業補償についての問い合わせがほとんどでした。異変が起きたのは5月25日の緊急事態宣言全面解除後です。職場復帰が徐々に始まったことを受け、解雇や雇止め、労働条件の一方的な引き下げの相談が一気に増えました。

 圧倒的に非正規の方たちの労働相談が多かったのですが、その中でも立場の弱い外国人からの相談が急増したのです。今回のコロナ禍での特徴は、リストラ対象が外国人に集中していることでしょう」

1 2

「コロナ禍で雇止めや給与減額を迫られる外国人労働者 一方的にクビになるケースも」のページです。などの最新ニュースは現代を思案するWezzy(ウェジー)で。