
7カフェ アイスコーヒー(
(レギュラーサイズ)
いまやコンビニの定番人気商品になったコーヒー。大手コンビニ・セブンイレブンでも、「セブンカフェ」としてアイスコーヒーやホットコーヒー、ラテなどを販売しているが、このところアイスコーヒーの販売形式が変わったとネットで話題になっている。
コーヒーの提供方法について、コンビニ各社は常により早く・効率よく提供するやり方を求め、改良を繰り返してきた。これまでセブンイレブンでは、アイスコーヒーやアイスカフェラテを購入する場合、冷凍コーナーにある氷入りカップを買って、店頭の専用マシーンでコーヒーを注ぐという形だった。
しかし現在、一部店舗では氷入りカップの代わりに、「アイスコーヒー&アイスカフェラテ兼用」と書かれた氷が入ったビニール袋が販売されている。値段は氷入りカップと同じで、購入するとレジでカップを渡され、自分でビニール袋の氷をカップに移し替え、専用マシーンでコーヒーを注ぐ。
アイスコーヒー用の「氷入りビニール袋」は、現在テスト販売中の商品で、全国展開の予定はまだないというが、ネットでは「プラごみを減らそうってレジ袋が有料になってるのに、これではプラごみが増えるだけでは」「一手間増えるし、こぼしそう」といった否定的な声や、「海外の露店みたいに袋にコーヒー入れて飲むんかと思った」という戸惑いの声が多い。
ビニール袋から氷をカップに移すという作業を面倒に感じるのは頷けるし、「氷を入れておくビニール袋」というこれまでになかったはずのゴミも増える。さらに、新型コロナウイルスの感染が広がっている中、ビニール袋を客が開封してカップに氷を移すのは不衛生だとして「感染対策を考えれば、より衛生的な方法を選ぶべき状況だと思う」との指摘も出ている。
一方、否定的な声ばかりではなく、「これ助かる! 前々から自分のタンブラーに入れ替えたりしてたし」と喜ぶ人もいる。マイタンブラーの愛用者にとっては、プラカップを受け取らずに氷をマイタンブラーに入れてコーヒーを注ぐことができれば、手間が省けるというメリットがあるようだ。ただ、タンブラーのサイズによっては、店頭の専用マシーンにうまくセットできない可能性もあるだろう。
セブンイレブンは昨年、環境問題に配慮した取り組みとして、プラスチックのストローを廃止して「飲み口付きのふた」を導入。希望者にはレジで紙ストローを渡すという仕組みになっている。しかし「飲み口付きのふた」も、廃止されたプラスチックストローと同じくプラスチック素材でできており、今回のテスト商品の氷入りビニール袋も、自治体によってはプラスチックごみとして処理される。
コスト面の問題、店員の負担軽減、環境問題への配慮、顧客のニーズと、すべてを満たすのは難しいかもしれないが、セブンイレブンは常にその時点での“最良”を目指し、選択してきた。このアイスコーヒー問題に、どのような答えを導き出すのだろうか。