木村拓哉に勧められた石鹸
2009年の『華麗なるスパイ』(日本テレビ系)は何だかよくスケジュールが変更するドラマで、ドタバタしてたけど、2010年の『うぬぼれ刑事』(TBS系)はまたまたクドカンドラマで、生田斗真くんとの掛け合いも最高で。TOKIOのエンディング歌『NaNaNa(太陽なんていらねぇ)』はカラオケに行ったら『宙船』同様、必ず歌うオジサンたちがいっぱい。
2013年の『泣くな、はらちゃん』(日本テレビ系)も三崎町なんかによくロケに行って。エンディングテーマ『リリック』は長瀬くんの作詞作曲。演じるのは大変だったと思うけど、楽しそうに演じていて、はらちゃんファンも急増したしね。
その後すぐに『クロコーチ』(TBS系)に主演。刑事なんだけど、ワイロを受け取ったりする事件解決のためには手段を選ばない悪徳刑事のクロコーチ役だったんだけどね。はらちゃんとは一転したドラマであり、役柄であり、切り替えには苦労したはずなのに、本人は「眉毛の上げ下げ、口角の上げ下げ、そんな誰にも分からないような1ミリ単位の変化を自分に課して楽しんでる」なんて言っていて、すでに長瀬くんにはやれない役はないなと感心しきり。
2016年の『フラジャイル』(フジテレビ系)、2017年の『ごめん、愛してる』(TBS系)でも新境地を開いて、どんな役にも魂を込めて演じる役者・長瀬智也を確立していったしね。
映画『真夜中の弥次さん喜多さん』の監督&脚本も担当したクドカンさんは「初日の本読みから、窓ガラスが割れるんじゃないかと心配するぐらいの全身全霊をかけた大きな声でセリフを言ってくれた長瀬くんには本当に感動しました。とにかく……凄い人です」と評していたけど、まさしくそう。ずっと近くで取材してきて、インタビューして、見続けてきたけど、いつの間にか気がついたら長瀬くんったらとんでもない凄い人になっていて。ビックリ以外の何ものでもないわ。
音楽に関しては今さらアツが語るまでもなく、ファンの皆さんが知っての通りだけど。デビューしてまもなくの頃は山口達也くんが「まだ長瀬の歌を安心して聴くことはできないな」なんて言ってたの。昔はギターじゃなくタンバリンを持って歌っていて、足にタンバリンを打ち鳴らした痕である青アザがクッキリ浮かんでいてね。あまりに強く叩いていたからで、メンバーたちも心配していたけれど、思えば歌も演技も人生も、タンバリンだって、長瀬くんは何でもかんでもいつでも全力で挑んでいたんだろうなぁ。
きっとこれからも全力真っ向勝負なんだろうから心配はしていないけど、でもちょっと寂しさが残るのが本音よ。じゃあ最後にかわいいエピソードをイッパツ。
まだ10代の頃、ニキビに悩まされていた時のこと。若さゆえ何をしても肌荒れが改善せずにいたんだけど、ある時、木村拓哉さんが「これ使ってみなよ 」と渡してくれた石鹸があって。その気持ちが嬉しくてその石鹸を使って顔を洗い始めた長瀬くん。少しよくなって喜んじゃって、とにかく洗顔洗顔の毎日に。ところが今度は「洗い過ぎ」による乾燥肌になってしまって大騒ぎ。よく聞けば「洗顔した後は何もつけてない」とのことで、ヘアメイクさんと相談してローションや乳液を塗ることに。ね、何をやっても全力だから洗顔だってどこまでも真剣に一直線に全力投球。いかにも長瀬くんらしいでしょ? あんなにお子ちゃまだったのに、いつ勝手に大人になったのよ〜っ!
ま、長瀬くんももう40代。次のステージでどんな変貌を遂げるのか、今はもうじっと静かに見守るしかないわよね。松岡昌宏くんが言ってくれたけど、何があっても今までもこれからもいつまでも「 TOKIOは5人!」なんだから、それを信じて成功を祈るのみね。ちなみに達兄ィも元気に暮らしているわ。マメに連絡をくれる達兄を慕うメンバーがいるしね〜。5人の絆は永遠。まさにエターナルよ。
智くん、思い出いっぱいの素敵な25年間をありがとう。これからもどうか応援させてね。あなたの未来が幸せに包まれますように、心から祈ってま〜す!