カルト的にスピリチュアルに傾倒した家族を、いかにして取り戻したか

文=山田ノジル
【この記事のキーワード】

吐きそうになっても、まずは現状把握

 「妻がトンデモになった」同士に向けてのアドバイスとして、Nさんは今回実践した解決策をこうまとめてくれました。

1・相手のスマホの中身を確認すること

「汚くて惨めで吐きそうになって落ち込んで死にたくなりますが、あなたのパートナーが今紡いでいる世界を、想像に委ねることだけはしないでください。おそらくですが、想像している以上に、酷いでしょう。しかし、話はそこからです」

2・あらゆる関係者に状況を伝える

「スマホの中身を確認してもなお良好な関係に戻ることを望むのであれば、考えうる関係者全員にあなたの置かれている状況を話すこと。僕の場合は、妻の仕事仲間、妻が子宮系思考をこじらせた原因であるオンライングループの教祖、グループ内で妻を応援している近しいメンバーに加え、敵対しているメンバーにもアクセスし、自分の思いを吐き出しました。状況や気持ちを理解してくれる相手がいるのは心強いものです。すべての葛藤を投げ打ち、考えうる関係者全員に話してください。あなたの素行が相当に悪いものでないかぎり、利は100%あなたにあります」

3・パートナーの家族にもアクセスする

「今回一番役立ったのは、妻の両親と家族全員にアクセスし、逐一状況を報告したことです。そのことで、妻の実家ないし妻の兄妹の家に、いつでも子どもとともに受け入れてもらえる状況でした。妻の家族にはつらい話を聞かせてしまい迷惑をかけてましたが、結果、絆は深まりました。義妹などはうちの子ども2人を自分が育てる! とまで言ってくれたほどです。生い立ちに深く関わった人たちの助けは、遅かれ早かれ必要となるはずでしょう」

 ただしこれはもちろん、Nさんの考える解決策。まったくの部外者である私の考えでは、外堀をしらみつぶしに埋めれば逃げ道がなくなり、カルトにますます囲い込まれる場合もあるのでは、と思うことも。もちろんカルト対策専門家でも何でもありませんので、あくまで個人の意見ですが。

N:トンデモ沼にハマった人にとって、理解してくれないパートナーは邪魔者以外の何者でもない可能性が高い。そんな状況で家族の大事さを思い出させることができるのは、血縁的に他人である配偶者ではなく、本人の血縁者である両親・きょうだい・子どもなのでしょう。こんなことを相談するのは恥ずかしいでしょうが、あなたのパートナーを子宮系などのカルトから救うには、血縁者のサポートが必須です。勇気を出して、周りに助けを求めてください。同士を応援してます。

子宮系そのものが決壊!?

 ちょうどこの話を聞いているタイミングで、N氏妻がはっちゃける原因となった元・子宮委員長の身辺には嵐が吹き荒れていた模様です。「普通の家庭を築きたい」という理由から、スピビジネスパートナー的な夫・八木氏との離婚を発表。公開不倫していた高齢のお相手は闘病の末亡くなり(結局看取ったのは本妻?)、元子宮委員長の子どもを育てている2番目の夫からは、少し前に養育費の未払いを理由に絶縁宣言されたうえ「婚姻当時は育児を丸投げされて本当につらかった」などの恨み言を次々公開され「子宮の声に従って生きれば愛もお金も思うがまま。女がご機嫌ですごせばそれが結果的にパートナーの幸せ!」というお説が、砂の城のごとく決壊していっています。

 周囲の平凡な夫婦が羨ましくなったエピソードをつづりつつ「なぜ当たり前の幸せを望まなかったのだろう」という寂しさ漂うブログをアップしていました。多くの女性に感銘を与え、多くの家庭を(間接的に)壊した彼女は今、別の沼に沈んでいるようです。どこを見ても不穏な物件だらけの「子宮系」、Nさんが早いタイミングで妻を沼から引きずり出すことができたのは、快挙と呼べる出来事でしょう。

information

「身内がトンデモになりまして」」「わたしがトンデモだったころ」、みなさまの体験談も募集中です。ご自身の体験を語ってくださる方は、山田ノジルメール「nojiruyamada@gmail.com」へ、ぜひ情報をお寄せください。

1 2

「カルト的にスピリチュアルに傾倒した家族を、いかにして取り戻したか」のページです。などの最新ニュースは現代を思案するWezzy(ウェジー)で。