
小倉優香Instagramより
タレントの小倉優香が「辞めたい」と直訴したラジオ番組からの降板が、正式に発表された。
小倉優香はレギュラーとして出演している生放送のラジオ番組『アッパレやってまーす!水曜日』(MBSラジオ)で7月29日、<(自分は最近)朝早く起きて、夜早く寝るという生活をしていて、ラジオがつらくなったので辞めたいと事務所に言ったんですけど、3~4カ月(番組スタッフに)話してくれないので、ここで言います。辞めさせてください>と降板を願い出ていた。翌週の放送からもう小倉の出演はなかったが、そのまま辞めることとなったようだ。
毎日放送(MBS)の三村景一代表取締役社長は、8月26日に書面で行った記者会見で、この件について<小倉優香さんには、ご本人のご希望どおり番組を降板いただきます>と回答。それだけでなく、小倉に対する怒りを滲ませたコメントをしていたという。
<私が気になっていることは、楽しみに聴いてくださるリスナーがこの放送をどんな思いで受け止めたのか、ということです。『放送局と出演者の信頼関係』ももちろん大事ですが、一番大切なのはリスナーです。担当プロデューサーは『一緒に番組を作ってきた仲間として、突然あのような発言があったことは残念』だと言っていますが、発言がリスナーを裏切るものだったという残念な思いは至極当然です>
“リスナー第一主義”の姿勢を見せるのは、ラジオ局としては当たり前のことなのかもしれない。実際、番組のリスナーを始めとしたネットユーザーは小倉の行動を「社会人としてあり得ない」と批判する向きが強かった。
テレビのワイドショー番組もこの件を取り上げて、小倉を非難している。8月2日放送の『ワイドナショー』(フジテレビ系)で前園真聖は<仕事を途中で辞めるのは筋が通らない>、松本人志は<この感覚は本当に我々にはわからないわ>とコメント。そして指原莉乃は<彼女もきっと、もう芸能界の仕事をいらないっていう覚悟で言ってると思いませんか? じゃないとこんなこと言えないと思います>と、小倉に引退勧告をしていた。
降板が決定したことを受けても、ネット上では「今後、芸能界で仕事はないだろう」との見方が大半だ。つまり、引退も「やむを得ない」とするのが、芸能界の常識のようである。
では、小倉優香は「辞めたいと頼んでいるのに、事務所スタッフが放送局に伝えてくれない」という状況でも、我慢して笑顔でこの仕事を続けていくべきだったのだろうか。どうやらそれが芸能人、とりわけ若い女性タレントにおいては正解とされる態度のようだ。
だが、本人が辞めたがっている仕事を無理やり続けさせ、強行突破に追い込んだ事務所側にも問題はあるだろう。三村社長は小倉の降板直訴を「リスナーを裏切る発言」としたが、怒りを向ける方向が小倉本人でいいのか。
また、小倉が番組内での度重なるセクハラに苦痛を覚えており、降板を申し出たのではないかという見方もある。このことについて、三村社長は番組サイドと検証したのだろうか。なぜか番組側が「わがままな小倉優香に振り回された被害者」のような態度を取っていることに、違和感が募る。
1 2