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新型コロナの影響がつづいていますね。「小児科で子どものメンタルについて相談していいのか」と思っている方がいると聞きます。不安が大きくなったり、学校にうまく通えなかったりする子どもが増えているという話を報道でも外来でも耳にします。世界中のほとんどの人が経験したことのない感染症とその対策のなか、大人でも不安ですよね。理由がよくわからず、日常が変わってしまった子どもが言葉にできないモヤモヤを抱えるのは当然のことでしょう。
まずは大人が不安の正体を明確にしましょう。新型コロナウイルス感染症が怖いのなら、正しく知ることが不安軽減につなががります。小児科学会が「新型コロナウイルス感染症に関するQ&A」を発表しています。
また、私はYahoo!個人で忽那賢志先生の記事をよく読みます 。忽那先生は国立感染症センターの感染症専門医で、テレビにも最近よく出ています。日々患者さんの治療にあたっていて激務のまっただ中にもかかわらずコラムの更新が頻繁かつ、新型コロナウイルスについてもイラストや図を使っていてわかりやすく、テレビでもやさしく解説されています。
正しく知るためのソースは、医師なら誰でもいいというわけではありません。ただ医師であるだけだったり研究所にいたというだけだったりする人も、テレビなどで「新型コロナの専門家」としてコメンテーターを務めている場合があります。そういったなかには、やみくもに不安を煽るだけだったり、間違ったことをいったりする人も紛れています。忽那先生のような本当の専門家が、勤務先の義務をこえて感染症のことを教えてくれるのは、私たちには幸いなことです。
まずは保護者が正しく知り、子どもにわかる言葉で説明してあげたら、なぜ手洗いが大事なのか、なぜ大人が口元を見せないマスクをしているのか、なぜ図書館や児童館などでいままでなかった利用制限があるのか……などを理解できる子がいるでしょう。
子どもに関しての正しい情報は、次の記事も具体的で詳しいです。
▼学校、子どもへの新型コロナの影響は? 専門家会議の小児科医に聞いてみた
専門家会議のメンバーでもある、小児科医で感染症専門家の岡部信彦先生へのインタビュー記事です。少し前のものですが、これ以降も小中学校では大規模なクラスターが発生してはいません。子どもの重症者も出ていません。
▼子どもはかかりにくいと言うけれど… 小児科専門医が世界中の研究を調べ尽くした「子どもと新型コロナ」で気になる8つのポイント
あいち小児医療保健総合センター総合診療科の伊藤健太先生による記事です。毎年、インフルエンザにかかって亡くなる人はいますが、子どもにとってCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)は、それよりも死亡率の低い病気です。そして、感染経路は家族からが最多です。それ以外にもマスクは何歳からつけるべきか、保育園・幼稚園・学校などの集団生活は危なくないの? というような身近で具体的な疑問にも答えてくれています。
ほかにも国立成育医療研究センターが、『新型コロナウイルスと子どものストレスについて』というページを設けています。『新型コロナウイルスに負けないために』などのリーフレットもたくさんあります。
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