自民党総裁選、菅氏と岸田氏の「出産奨励」施策に「育児支援も考えて」の声多数

文=wezzy編集部
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Getty Imagesより

 菅義偉官房長官が9月8日に行われた自民党総裁選の所信表明演説で「不妊治療への保険適用」を訴え、これに対してネットで議論が巻き起こった。特に産後や育児への支援が薄いまま「出産」だけを促してどうするつもりか、という批判が大きい。

 実現性への疑問もある。9月9日に行われた記者会見で「保険適用を考える治療の種類」や「いつから実現されるか」といった質問が飛んだが、菅氏はこれらに対して具体的な回答を示さなかった。朝日新聞デジタル(9月10日付)記事では厚生労働省内で「検討事項が多く、時間がかかる」との声があると紹介されており、実施に向けて課題は多い。

 今回の総裁選では岸田文雄政調会長も「出産費用の本人負担無償化」を目指すと掲げたが、こうした政策の打ち出しに対してネット上では歓迎する声もある一方、「産後の環境が整っていなければ意味がない」「子どもを生んだ後は育てなければいけないことを忘れてませんか」といった意見が飛び交っている。

 出産後の育児ケアに関して拡充すべき部分はたくさんある。まずは、「待機児童」の問題だ。9月4日の厚労省発表によれば、今年4月1日時点での待機児童は1万2439人。3年連続の減少にはなったが、政府が掲げていた今月末までの「待機児童ゼロ」目標が達成される可能性は低いと言わざるを得ない。

 男性の育児休業取得率もいまだ伸び悩む。7月31日、厚労省は2019年度の男性の育児休業取得率は7.48%だったと発表した。7年連続で増えてはいるが、伸び幅は非常に小さく、これまで政府が掲げてきた「2020年に13%」の目標には遠くおよばない状況にある。

 そもそも、雇用や経済的な安定がなければ、子どもをつくろうという決断をくだすことはできない。

 第二次安倍政権下で有効求人倍率は全都道府県で1倍を越え、完全失業率も4%台から2%台前半まで低下したが、増えた働き手の65%は非正規雇用で、雇用の安定性に欠ける。そういった状況の問題点はコロナ禍での雇い止めなどで明るみに出ている。また、物価上昇を踏まえた実質賃金も下がり、「格差」の問題はこの7年8カ月で、より深刻さを増しているのだ。
(参照:9月8日付朝日新聞デジタル)

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