大坂なおみ選手の優勝を批判する「日本人の側の問題」

文=柴田さとみ
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GettyImagesより

 9月13日、テニス四大大会のひとつ全米オープンの女子シングルス決勝で、大坂なおみ選手が2年ぶり2回目の優勝を果たした。

 9月14日の『スッキリ』(日本テレビ系)では、大坂選手のテニスプレイヤーとしての健闘を讃え、彼女が身につけていた黒いマスクの意味について特集。大坂選手は1試合ごとに、黒人差別による犠牲者の名前を記した黒いマスクを装着(全部で7枚)。これはアメリカで頻発する警察官による黒人射殺事件に抗議するものだった。

 試合後、大坂選手は取材でマスクに関する質問を受けて<私にとって大事なのは、みんながこの問題について、話し合ってくれることです>とコメントしていた。

 『スッキリ』MCの近藤春菜は、テニスの技術的なところは分からないとしながら、大坂選手の精神力に感嘆したと話している。

<自分の影響力も考えながら、でも、勝ち続けなければ(全員分の名前を)つけられないっていう(のを成し遂げた)ところの精神力が強いなと思います。(試合後にマスクに関する)インタビューを受けて、「あなたはどう感じましたか」っていう問題提起をされたところも、私たちにとってはすごくいいきっかけになった。知らなかったことを、私たちも学べた。素晴らしい選手だと思った>

 続いて、MCの加藤浩次が元プロテニスプレイヤーでコメンテーターの杉山愛氏に、<マスクについて、1回戦から7枚用意しているということを明言していた。決勝まで全員の名前をつけるんだということが、モチベーションになったところもありますか?>と尋ねる。

 杉山氏は<絶対にあると思います>と回答し、<自分の知名度を認識しているので、それを社会のために使おうという><コート外での発言が変わってきた、意識の高さをとても感じるようになってきた>と、大坂選手の人間としての成長も感じたと解説した。

 また番組では、現地アメリカでの大坂選手に関する好意的な報道を紹介した。

「社会正義のために戦いながら全米オープンを制した」
「テニスの対戦相手だけでなく、最も難しい社会問題にも挑んだ」(ニューヨークタイムズ)
「大坂選手はコートの内外でリーダーとしての地位を固めた」
「活動家とテニス選手の両立を疑問視する声に対して、それが可能だとはっきりと答えた」(スポーツ専門局『ESPN』)

 一方で、日本では今もなお「スポーツと社会的メッセージは分けて考えてもらいたい」という声が少なくなく、『スッキリ』視聴者からもそうした否定的な意見が噴出したという。実際、大坂選手のスポンサーの一つである日清食品の商品を不買しようと呼びかけるツイートもTwitterではちらほらある。

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