リベンジポルノの「リツイート」「本人か特定」も罪に問われる可能性がある 

文=wezzy編集部
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GettyImagesより

リツイートも罪に問われる

 リベンジポルノ防止法(私事性的画像記録の提供等による被害の防止に関する法律)の施行からおよそ6年が経つ。2019年の「リベンジポルノ防止法」に係る相談件数は1479件にのぼり、過去最多となっている(令和元年におけるストーカー事案及び配偶者からの暴力事案等への対応状況について)。被害者の性別は93%以上が女性で、被害者・加害者ともに20代が最多。(元)交際相手による加害が61%以上をしめている。

 ネット上の誹謗中傷対策や炎上対策などを専門とする弁護士・清水陽平氏によれば、「リベンジポルノ防止法は、復讐目的であるかどうかは関係なく、公開を前提にしていない性的画像を公開したり流布することについて罰則を定める法律」だという。

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清水陽平
インターネット上で行われる誹謗中傷の削除、投稿者の特定について注力しており、Twitter、Facebook、Instagramに対する開示請求について、それぞれ日本第1号事案を担当。総務省が主催する「発信者情報開示の在り方に関する研究会」の構成員となっている。主要著書として、「サイト別ネット中傷・炎上対応マニュアル第3版(弘文堂)」などがある。

 一度インターネット上にアップロードされた動画・画像を完全に削除することは非常に困難だ。拡散されればされるほど、多くの人間がデータを入手することになる。特に知名度の高い芸能人のものとされるデータは高い関心を集め、拡散をはかるユーザーも増えてしまうだろう。

 清水氏によれば、リベンジポルノ防止法は、「電気通信回線を通じて私事性的画像記録を不特定又は多数の者に提供した者」を対象としているため、動画や画像をアップロードした者だけでなく、それらをSNSで拡散した者も罪に問われることになるという(三年以下の懲役又は五十万円以下の罰金)。

 今年5月に亡くなられたプロレスラーの木村花さんが、『テラスハウス』(フジテレビ)に出演したことでSNS上で多数の誹謗中傷を受けていたことは記憶に新しい。過去には、「橋下徹元大阪府知事によって同僚が自殺に追い込まれた」という第三者のツイートをリツイート(後に削除)したのは名誉毀損にあたるとして、橋下氏から訴えをおこされたジャーナリストの岩上安身氏が敗訴した例もある。一度拡散すれば、たとえ削除しても罪に問われる可能性があるということだ。

特定行為も罪になり得る

 性的な動画や画像を「本人のもの」として公開された被写体が、「本人と認めた」と受け止められることを恐れ、提供者に対して訴えを起こすことを避けるケースも考えられるだろう。「この動画・画像は私ではない」と主張した上で、「私のものだとして拡散するのは名誉毀損だ」と訴えることは可能なのだろうか?

 清水氏は「その主張の真実性は問題になり得るが、名誉毀損にあたるため訴えることは可能」であり、また「当人であるかを検証し、特定する行為自体を訴えることは基本的に難しいが、実際は違うのに本人であると断定するような行為は名誉毀損になり得る」と述べる。拡散だけでなく、特定行為も罪に問われるかもしれないということだ。

 なお、リベンジポルノの問題は撮影された対象者の被害に注目が集まりやすい。しかし、撮影者が個人的に手渡した知人によって拡散された場合、撮影対象者が特定できるものであれば、拡散した知人はリベンジポルノ防止法違反になるという。この場合、撮影者は拡散目的がない限り処罰対象にはならないそうだ。

リベンジポルノの被害にあったら?

 前述の通り、インターネット上にアップロードされた動画・画像は、拡散されればされるほど削除が困難になる。被害を拡大させないためには、早期の対応が重要となってくる。

清水氏「アップロードされた動画や画像を削除したい場合は、拡散されたサイトに対して削除を請求するしかありません。請求先や方法は、インターネット違法・有害情報相談センターセーファーインターネット協会などを活用してください。「リベンジポルノ」に関するものであれば警察に相談することも可能です」

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