明石家さんまはこれからも「セクハラ」で笑いを取っていきたい?
明石家さんまのセクハラ発言は近年特に目立つ。これは「さんまがセクハラするようになったから」ではなく、世の中はセクハラNGだという認識が浸透しているのに「さんまは変わらないから」だろう。
今年7月、さんまはレギュラーラジオ番組『MBSヤングタウン土曜日』内のコーナーでのやりとりも問題になった。性的な内容を想起させる意味深なセリフをアイドルにセクシーな演技つきで言わせるコーナーで、モーニング娘。’20の加賀楓に「もうちょっとお姉さんになってみよう」「もうちょっと恥ずかしがろう」と注文を付けた。さんま自身、セクハラをしている自覚がないどころか、「ファンのためにも、(出演女性は)笑ってごまかしながらセリフを読むのではなく、もっと真剣にやるべき」 と開き直っていた。
モーニング娘。のファンは、彼女たちの艶っぽい演技を喜んで聴いているのだろうか。さんまも本当はわかっているのに、これまでテレビで良かれと思ってやってきたことを、今さら変えたくないだけではないだろうか。
吉本興業の後輩という立ち位置である東野幸治は、自身のYouTubeチャンネル「東野幸治の幻ラジオ」で、さんまがものまねタレントのりんごちゃんに「りんごちゃんなんかは男やろ?」と詰め寄った過去に触れ、「さんまさんだけです。(りんごちゃんに)『オッサンやないか』って言ったの。さんまさんもアップデートしなければいけないと思うんですけど」と苦言を呈したことがある。
明石家さんまが日本のテレビのスーパースターであることは間違いないが、ハラスメントがなぜ問題視されるようになったのかを学び直す謙虚な姿勢も必要なのではないか。面白ければいいというものではないし、何よりその笑わせ方は「もう面白くない」のだ。何歳になっても価値観はアップデートできる。さんまほどの人物なら尚のこと、まだまだ進化できるはずだろう。
1 2