『グッとラック!』が体現した映画『キム・ジヨン』そのままの世界 「痴漢冤罪で男も大変」「受け取り方の問題」「家事やる男と結婚すればいいだけ」

文=雪代すみれ
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映画『82年生まれ、キム・ジヨン』Instagramより

 韓国で130万部、日本でも20万部のベストセラー小説『82年生まれ、キム・ジヨン』(チョ・ナムジュ著、斎藤真理子翻訳、筑摩書房)が映画化され、10月9日から全国で公開される。

 『82年生まれ、キム・ジヨン』では、33歳の女性キム・ジヨンが子どもの頃から結婚、出産、子育てなどで経験してきた女性ならではの生きづらさが描かれている。

 9月22日の『グッとラック!』(TBS系)でも本作について取り上げたが、コメンテーターの発言が”酷すぎる”として炎上している。

(※本記事では、『82年生まれ、キム・ジヨン』のネタバレを含みます)

 まず番組では、本作が公開前から女性たちの共感を呼び話題になっていると紹介、次のようなシチュエーションが女性たちが共感を呼んでいると解説。

・ジヨンが学生時代、不審な男に付きまとわれた際、父親から「スカートが短い」「危険な目にあうのは本人の不注意のせい」という言葉をかけられた

・会社員のとき、息子を母親に預けて働く女性に男性上司が「母親が育てなきゃダメだ。いくら仕事で成功しても子育てに失敗したらおしまいだ」と発言

・結婚し義母から子どもを求められたとき、夫が「いつかは産むだろう? 生活は大して変わらない」と言ったが、ジヨンは「妻として私は人生が変わるんだ」と主張

・子育て中に夫が育児休業をとることを義母に伝えると「息子の将来を邪魔するつもりなの」と言われた

 小説を読んだ人の<共感しすぎて読むのがつらかったし結構泣いた><女性なら誰しも共感できるところがあると思う>といった声も紹介した。

 また、番組はトレンド評論家の牛窪恵氏を取材し、女性たちが『82年生まれ、キム・ジヨン』に共感する理由として、<日常的な小さい理不尽とか“あるあるポイント”っていうのがすごく凝縮されているからこそ、私もこういう目に遭ったとか、周りの人もこういうことに悩んでることで共感しやすいのだと思います>と解説。

 だが、その後にスタジオで繰り広げられたのは、まさしく「キム・ジヨン」の苦しんだ世界だった。

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