ガンバレルーヤよしこ「本当は綺麗って言われたい」“ブスいじり”封印で切磋琢磨する女性芸人

文=宮西瀬名
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 8月、Aマッソの加納愛子とヒコロヒーが、「レイコーラジオ」で同様のテーマでトークしていた。ヒコロヒーは「最近、『女性蔑視だ!』ってすぐになるから、あまり男性芸人が『ブスや!』って言いづらい風潮になりつつある」「(容姿いじりをされて)女性芸人が良いとしても、視聴者の方が『ヒドい!』『あり得ない!』ってなるやん。これさ?女性芸人、めちゃくちゃ頑張らなあかんと思わへん?」と、“男性からの容姿いじりに女性芸人がツッコむ”という黄金パターンはもう使えず、女性芸人はアップデートを頑張る必要があると話した。

 ヒコロヒーは容姿をいじって笑わせようとする手法が嫌いなわけではなく、一律で外側から“これはやってはいけない”と禁じられることに違和感を持っているようだ。「一概に『全部アカン』みたいな感じにされないように、女性芸人は“返し”を絶対頑張らなアカン。『これ言ったやつが悪い』ってならへんように、絶対していかなアカン」。つまり、これまで顔など容姿で笑いをとってきた芸人も、今までとは違う方向へ頑張って芸を磨いていく時代なのだ。

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ガンバレルーヤよしこ「本当は綺麗って言われたい」ブスいじり封印で切磋琢磨する女性芸人の画像2 ウェジー 2020.08.22

容姿いじりと「コンプレックス広告」

 芸人・テレビのお笑いという場から、一般の身近な生活に目を移してみよう。不細工な容姿を“笑い”に変えて人気を得、多額の収入につなげることもできるテレビの世界はまだ良かっただろうが、一般的にはそうはいかない。改善すべき要素として提示され、コンプレックスとされるのだ。それが如実に現れたのがwebの広告である。

 特にコロナ禍で、YouTubeの動画広告に「彼にドン引きされないように脱毛したい」などといったいわゆるコンプレックス商材が増え、これを問題視する声もSNSでは多くあった。そのSNS、たとえばTwitterなどでも、「嫌われないように」などと脅すような形で脱毛やダイエットを促す広告は蔓延している。

 株式会社ネオレアが全国の学生を対象に実施したアンケート調査によると、「SNS広告を見て、不愉快に感じたことはありますか?」という問いに、91%が「不愉快である」「不愉快に感じたことがある」と回答。ムダ毛や肥満など容姿に関連した広告に特に不快感を覚えている。

 Yahoo! JAPANは先月、「コンプレックス部分を露骨に表現した広告」の出稿を禁止すると告知。以下、具体的な例を挙げる。

・体毛が濃いため異性にもてなかったが、除毛製品を使用することでもてるようになった

・ふくよかな体型であることによって、周囲の人から一緒に歩くことを避けられた体験からダイエット商品を利用したところ、そのようなことがなくなった

・薄毛であることだけで、他人の目が気になり自信を持てなかったが、育毛製品を利用することによって自信を持てるようになった

 コンプレックスを刺激してモノやサービスを買わせようとするやり方は、もはやNOなのである。そして、そもそもどのような容姿であっても他者に品評され優劣を決められて、笑われるいわれはない。多様な「可愛い」「綺麗」「かっこいい」があることを、認める方向に社会は進んでいくのだ。

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