
中居正広
中居正広が現在のジャニーズ事務所の体制に関して、「教育や指導の行き届かないところが出るのではないか」と懸念を語っている。
中居正広がゲストコメンテーターとして出演した10月4日放送『ワイドナショー』(フジテレビ系)では、少年隊の植草克秀と錦織一清がジャニーズ事務所を退所するニュースを扱った。そこで中居正広は、大きくなり過ぎたジャニーズ事務所の組織構造を心配するコメントを残したのだ。
SMAPがデビューした1991年頃のジャニーズ事務所は、近藤真彦、少年隊、光GENJI、男闘呼組の計20人ほどしかタレントが所属していなかったが、現在では100人弱のタレントを抱える事務所にまで成長した。ジャニーズJr.も含めればその数はもはや数えきれないほどだろう。
この現状を案じて、中居正広は次のように語ったのである。
<それはやっぱり変わってくるなと思いますし、教育というか指導も、やっぱり行き届かないところも出てくるんじゃないかなと思います>
<マネージャーさんも大変ですよ。ホント、タレントいっぱいいるんで>
この『ワイドナショー』で中居は明言しなかったが、この数年でジャニーズ事務所のタレントによる不祥事の報道はさらに増えた印象が強い。
加藤シゲアキ・小山慶一郎(NEWS)の未成年との飲酒、山口達也(元TOKIO)の女子高生へのわいせつ行為、作間龍斗・橋本涼(HiHi Jets)のファンとの交際と未成年飲酒、岩本照(Snow Man)の未成年女性とのラブホテル合コンと飲酒、手越祐也(元NEWS)の緊急事態宣言下の夜遊び、山下智久の女子高生との飲酒・淫行疑惑──直近数年間のスキャンダルを並べると枚挙に暇がない。
特に山口達也の書類送検と小山らの未成年飲酒が表沙汰になった後は、ジャニーズ事務所がタレントたちを集めてコンプライアンス講習を行い、深夜までの飲み会禁止令も出されたという。だがそれがどのような効果を持ったのかは疑問だ。
さらに今年10月に入ってすぐ、ジャニーズJr.のグループ・宇宙Sixの山本亮太が闇スロットに通っていたとして、山本が契約解除となったうえ、宇宙Sixも解散した。
もちろんすでに成人しているタレントたちを管理、いや監視するようなマネジメントはおかしい。だが自身の持つ社会的な影響力を自覚できないタレントが多いとしたら、やはり10代から少年たちを預かる組織として、欠けているものがあるのかもしれない。
ジャニーズ事務所では10代前半など非常に若い時期に芸能界に入ってきたタレントが多く、Jr.であってもファンの女性たちにチヤホヤされる。適切なサポートやケアが必要な年頃に、無防備な状態で大人の社会に放り出され、一般的な社会通念を身につけられないまま成人してしまうのは、本人たちにとっても悲劇だろう。
それだけに、マネージャー職に割くべきマンパワーは大きいが、現在の状況を見る限り、中居の言う通り、教育・指導の面で行き届いていない部分があるのかもしれない。今年9月には、ジャニーズ事務所のマネージャーの求人情報で提示されていた給与は低く、「やりがい搾取」との声があがった。
ジャニーズ事務所の“マネージャー募集”に「やりがい搾取?」「大変そう」
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人気タレントを多く揃えることも大事だが、ひとりひとりのタレントの末永い芸能活動を支えるためにも、まず事務所の体制を整えることが先決だろう。潤沢な不動産資産を費やしてでも、金をかけるべきは人材教育ではないか。
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