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秋の髪や頭皮は、夏に蓄積したダメージが顕著になり、ふだんより髪が抜ける人が増えます。また、年を重ねることで髪がやせて、以前のように髪型が決まらなくて悩む人も少なくありません。
秋に増える抜け毛と、加齢によって髪が細くなることは、原因と対策が異なります。そこで、抜け毛のタイプを見極めるセルフチェックとケアのポイントを紹介します。
秋の頭皮は一年で最も過酷な環境
秋の抜け毛の原因は、主に夏のダメージの蓄積です。紫外線が最も降り注ぐ6月ごろを皮切りに、アウトドアや旅行、海やプールなどで浴びる紫外線と汗、皮脂などによって、髪と頭皮は、一年で最も過酷な環境に置かれます。このダメージの蓄積によってヘアサイクルが乱れ、秋の抜け毛が増えるのです。
一般的に、髪は毎日50~100本が自然に抜けるといわれます。なので、秋は一日に150本くらい抜けても仕方がないのです。多くの場合は、適切な頭皮ケアと健康的な生活を心がければ、毛髪サイクルも整ってきます。
加齢による髪やせを見極める、セルフチェックのポイント
一方、年を重ねることで髪が細くなることの要因は、過労やストレスも関係しています。飲酒や喫煙、睡眠の質の低下などが、髪や頭皮に悪影響を及ぼしているようです。
薄毛というと、パーマやヘアカラー、アイロン熱などの外的要因や遺伝が原因だと思われがちですが、心身のバランスの崩れも、髪や頭皮に大きく影響しています。
女性の薄毛サインは、男性型の脱毛症(額が後退するなど)とは違い、多くは「びまん性脱毛症」です。全体的に髪が弱くてホワホワした毛質になることで、髪の密度が減ることで薄くなったような印象になります。
髪やせは、次のような症状を感じたら疑ってみましょう。
① トップに手のひらを乗せたら、以前より明らかに厚みが減った。
② 分け目の地肌面積が広くなった。
③ 生え際や前髪がペラペラとしてきた。
④ うぶ毛のようなホワホワした毛が増えた。
⑤ 短く切れたような毛が目立つ。
⑥ 直毛だったが、うねった髪が生えてきた(またはクセが出てきた)。
⑦ 頭皮を指で動かしても硬い。
⑧ ハリ感やコシがなくなった。
⑨ フケやかゆみ、べたつきが顕著。
①~④、⑥、⑧の症状は、加齢による女性ホルモンの減少が関係している可能性があります。⑤のような場合は、何らかの原因でヘアサイクルが短くなり、細く短い毛が目立つのかもしれません。
適切なヘアケアと生活習慣の見直しを
髪密度の減少は、適切なケアを早い段階から行うことで、改善できる可能性があります。髪や頭皮に悪い生活習慣を見直し、正しいヘアケアを行いましょう。例えば、次のような点を意識するだけでも、ふっくらとした髪作りのサポートが期待できます。
① 洗髪後は濡れたままにせず、きちんと乾かす。
② ヘア用の日焼け止めスプレーなどで紫外線を予防する。
③ 頭皮ローションで保湿する。
④ 育毛剤を習慣化する。
⑤ 頭皮マッサージで頭皮を柔らかくする。
⑥ ストレッチや適度な運動を生活に取り入れる。
⑦ 身体を冷やさない。
⑧ 脂っこい食事を食べ過ぎない。
⑨ 禁煙する。
⑩ ストレスを溜め込まない。
⑪ ハードなダイエットをしない。
⑫ 十分な睡眠をとる。
①~⑤は、外部からのケアです。濡れたままの髪は雑菌が繁殖しやすく、摩擦によるダメージも起きます。肌と同じく、頭皮も紫外線を予防して保湿や栄養を与えるのが鍵です。頭皮マッサージで血行も促進しましょう。
⑥~⑫は、健康な髪を育む頭皮環境を作る生活習慣のポイントです。血行を促進して、適切な栄養を頭皮に届けます。
年齢を重ねると、人の見た目は髪の印象で変わりやすくなります。まずは適切なセルフケアで、健康的な毛髪作りに挑戦してみてください。