野放しだった女性アスリートの性的消費、「透け透け衣装」などメディア側の視線にも大きな問題

文=wezzy編集部
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安藤美姫「男性はみんなそういう考えの人なのかなと思いました」

 こうした性的な視線への悩みを告白した女性アスリートもいる。2018年9月放送の『戦え!スポーツ内閣』(MBS)に出演したビーチバレーボールの坂口佳穂選手は、露出度の高いユニフォームで競技をするため、会場からの視線が気になると明かしていた。

<(いやらしい視線は)しょっちゅうです。しょっちゅうそれは感じます>
<会場に行って『どこを撮っているんだろう』『そこで構える写真?』みたいな。角度とか…そういうのは感じる>

 それでも坂口選手は、こうした人々もビーチバレーという競技に面白さを感じ始めていると信じて、競技に集中するそうだ。

 また、プロフィギュアスケーターの安藤美姫さんも、今年2月の朝日新聞デジタルの取材で、競技中の写真が性的な意図で使用され、苦しんだ過去を語っている。

<競技中に足を上げたところを、下からのアングルで撮った写真が週刊誌やスポーツ紙に載りました。純粋にフィギュアスケートが好きで、曲に合った衣装を着て演技しているのに、違った目線で取り上げられていたことを知りました>
<写真が大人の男性が読む雑誌にも載ったようで、男性はみんなそういう考えの人なのかなと思いました。なんで女の子に生まれてきたんだろう、と。衣装を着るのも嫌になりました>

 女性アスリートを性的な意図で撮影し消費することは、人権の軽視であり、アスリートして競技に励む彼女たちを侮辱する行為だ。JOCはSNSだけでなくこうしたマスメディアの問題へも同時に有効な対策を講じた方がいいだろう。

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