学習ノートやスケジュール帳にマーキングをしたり、ラインを引いたりしたいときは、カラーペンや蛍光マーカーの出番。ただ、インキ系マーカーは、書いていて滲んだり裏写りしたりするときがあります。これらを避けるにはマーカーではなく色鉛筆などを使う手段がありますが、色鉛筆は芯が折れたり、短くなった芯をまめに削らないといけなかったり…というのが、ちょっと困るところ。
商品にもよるのですが、蛍光マーカーや色鉛筆はちょっとした使いづらさを感じるときもあります。ところが、この両者の弱点を見事に解消した面白い新商品がつい最近登場しました。2020年5月に発売されたばかりの、色鉛筆であり蛍光マーカーでもある「ネオンピツ」です。
鉛筆の蛍光マーカー ネオンピツ (クツワ) ※写真は蛍光ピンク
本体価格:300円+税
色:蛍光ピンク 蛍光イエロー 蛍光オレンジ 蛍光グリーン
鉛筆芯の蛍光マーカー 滑らかな書き心地で滲みや裏写りの心配なし
明治時代から続く老舗文具メーカー・クツワ初のクラウドファンディング企画で誕生した商品であるネオンピツ。鉛筆芯を使用した蛍光マーカーで、3.8mmの蛍光色の芯が中に入っています。
実際に書いてみたところ、発色はかなり濃い色が出ますが、すらすらと滲まないで文字を書くことができました。筆圧やペンの角度を変えることで、色の濃淡や線の太さ・細さは、それなりにコントロールできます。そして、書いたときの感触はまさに色鉛筆のそれ。インキ系マーカーとは違うやわらかい芯が滑らかに動きました。
書いた紙面を裏返してみたところ、裏写りはなし。薄めの紙のノートや手帳などでも、裏写りを気にせず安心して使うことができます。
なお、ネオンピツで書いたものは、消しゴムで消せるとのことなので、消しゴムもかけてみました。すると、おおよそは消えましたが、完全に消すのはちょっと難しく、濃く書いたところなどは残りました。このあたりもまさに色鉛筆という感じですね。
発色については、ビビッドな蛍光色ではあるのですが、色鉛筆なので、実際に目にしたとき、いわゆる蛍光マーカーほどにチカチカする感じはない印象。マーキングしたりラインを引いたりする際も、色の存在感はあるものの過度な自己主張はせずどこかやわらかい感じがあり、インキ系マーカーに比べてこちらのほうが目に優しい感じでいい…と感じる方もいるでしょう。
ノック式で芯を削る手間なし! 芯の取り換えも可
ノック式マーカーのネオンピツ。ペンの上を押すと芯が出てくるようになっています。
押して芯が出たところで続けてノックすると、さらに芯が出てきて、芯をひっこめたいときは、上の部分を押したままの状態で芯を動かすと中に戻すことができ、シャープペンシルのように芯の出し入れができる仕様です。
普通の色鉛筆は、芯が短くなるたびに削らないといけませんが、ネオンピツは芯が短くなったらノックするだけでよいので、鉛筆削りなどが必要ありません。芯がなくなってきたときは、別売りの替芯に取り換えることもできます。
蛍光マーカーだけれど、インクの滲みや裏写りを気にしなくてよく、色鉛筆だけれど、芯を削る手間がない、それぞれの弱点を解消して、マーカーとしても色鉛筆としても手軽に使うことができるネオンピツ。書き味も従来の蛍光マーカーとは違う、まさに新感覚の新しい文具がやってきたと感じさせるペンなので、興味を持ったなら、ぜひ一度書き心地や発色を楽しんでみてほしいと思います。
(田下愛)