電車で通学する前に、痴漢の実態と身を守る方法を知ってほしい

11月20日までクラウドファンディング挑戦中(一般社団法人痴漢抑止活動センター提供)
——痴漢抑止活動センターでは、11月20日までクラウドファンディングに挑戦されているのですよね。内容と目的を教えてください。
松永:クラウドファンディングでは、痴漢被害に関する啓発のアニメーションを制作しようとしています。痴漢被害の実態や対処法、自分を守る権利を持っていることを伝える内容です。痴漢抑止活動センターでは毎年、学生を対象とした「痴漢抑止バッジデザインコンテスト」を行っており、プロのデザイナーや中高生に審査員をしてもらっています。バッジのデザインや審査の前に「痴漢とはどういったものなのか」教育的なことを行っていきたいです。
また、大人も痴漢について正しい知識を持っていない人は多いです。そのため、コンテスト関係者だけでなく、保護者や先生にも見てほしいと考えています。以前、大阪府の生徒指導の先生の集まりの場に呼んでいただき、痴漢被害の実態と痴漢抑止バッジの効果についてお話しました。そのとき先生たちから「痴漢がいるのは知っていたものの、ここまで酷いとは知らなかった」と言われました。また、「スカートを短くしないように」「遅刻すると痴漢に遭いやすい」といった指導をされているとも伺い、正しい知識をお伝えする必要性を強く感じました。大人の知識がアップデートされないと、子どもが相談しにくくなってしまいますよね。
動画は痴漢抑止活動センターの公式ホームページやYouTubeでも公開する予定です。YouTubeで公開すれば、若い人にも見てもらえる機会が増えると考えています。電車に乗って通学する前に痴漢とは何なのか、どう対処すればいいか知識をつけてもらえたらと思います。
——ただ、対処法を知っていても実際に被害に遭ってしまうことはあると思います。
松永:そうですね。痴漢に遭うと怖くて動けなくなってしまう子は少なくないです。でも、たとえ対処法を知っていたうえで被害に遭ってしまったとしても、「自分が悪い」とはいっさい考えないでほしいです。悪いのは痴漢です。
もし被害に遭ったら大人に相談してほしいです。もしその大人が「スカートが短い」「隙があった」などあなたを責めるようなことを言ってきたら、その人はまだ考え方がアップデートされていないので、それは信じなくて大丈夫です。別の大人に相談してみてください。
——周囲に話せる大人がいなかった場合、どこに相談すればいいのでしょうか。
松永:各都道府県にある性暴力被害者ワンストップ支援センターに電話してみてほしいです。もしくは鉄道警察に相談してみてください。鉄道警察の方が交番や警察署より親身に聞いてくれたと言ってる子もいました。
——ありがとうございます。より多くの人に痴漢の実情と正しい知識を身につけてもらうため、クラウドファンディングを成功させたいですね。
【痴漢抑止活動センターよりお知らせ】
●11月20日まで「学生に知ってほしい痴漢の真実・アニメーション制作プロジェクト」のクラウドファンディングを行っています。
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●痴漢抑止バッジは大阪メトロの駅構内のローソン及び、南海電鉄の駅ナカコンビニ「アンスリー」のいくつかの店舗で販売しています。もしくは痴漢抑止活動センターのホームページから通販で購入もできます。
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