女子高校生が感じているジェンダー不平等 「美人○○」表現やネット上の嫌がらせ、学校教師の進路指導にも

文=雪代すみれ
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 とはいえ、進路指導に差があると感じているのは少数派だ。実行委員のにいなさんは「進路指導には差がないと感じている人が多いのに、なぜ正規雇用や管理職に男女差があるのでしょうか」と投げかけた。

にいなさん:2016年のマイナビニュースの記事では、女性管理職が少ない理由として、会社側が回答していた理由で最も多かったのは「女性本人が希望しない」の43.3%、次に「女性の多くが管理職になるまでに退職する」が35.7%、「そもそも女性社員の比率が低い」が35.4%でした。会社側の認識としては主に「女性が管理職を希望していない」という認識が見えてきたのですが、実際に社会人として働いている人に聞いてみました。すると、「管理職だと子どもの体調不良や行事に対応するのが難しい」「管理職になると残業や会議が増えて両立が難しい。子どもにかわいそうな思いをさせてしまう」といった声が聞こえてきました。女性は管理職をやりたがらないのではなく、管理職を希望していても家事や育児の負担を考えるとできない女性が多いのではないでしょうか。

 にいなさんの指摘はもっともであり、先日にはBUSINESS INSIDERの「女性のキャリアを阻むのは家庭内での家事分担」との意識調査が話題になった。

子どもも大人も価値観をアップデートする機会を設けてほしい

 実行委員のともかさんは今後男女平等を実現するために、次のような変化を社会に求めると話した。

ともかさん:教育の場での男女平等の実現には①固定観念のアップデート、②教師や保護者による「女の子だから」という制限の変化が必要と考えます。まず、①固定観念のアップデートですが、ジェンダー教育やキャリア教育で、小中学校で看護師や大工など、担い手に男女差がある職業に就いている人たちの体験談を聞き、子どもたちに固定観念が染み付かないようにすることが考えられます。

 ②教師や保護者による「女の子だから」という制限の変化については、PTAの集まりで男女平等やジェンダーについて繰り返し学ぶ機会を設け、固定観念や価値観のアップデートを行ってほしいです。学校は知識を身につけるだけでなく、子どもたちの価値観を形成する大切な場所なので、性別や昔からの価値観に囚われない場所であってほしいと思います。

 またメディアについては司会者に男性、司会の補佐として女性という構成が多いといった男女格差や、女性芸人への容姿のイジリなどの容姿批判を問題として挙げ、「ジェンダーに関する正しい知識を身につけ、その知識を制作の際に活かしてほしいです。メディアの影響は大きいので、男女平等のために良いものが作られることを願います」と話した。

政治にも関心を持ち声を届けていく

 今年7月、政府が2003年に掲げた「社会のあらゆる分野について2020年までに女性の指導的地位を30%以上」という目標の達成が、「2020年代の可能な限り早期」に先送りされた。指導的地位の女性が少ない問題について、実行委員のさくらこさんは次のように話す。

さくらこさん:2015年には女性活躍推進法が成立し、女性の管理職を増やすよう進められてきたものの、平成29年の男女共同参画白書によると、薬剤師や国の審議会の委員、行政国家公務員は指導的な地位の女性の割合が30%以上であるものの、司法分野や企業の部長職以上などでは30%を達成していません。政治家に関しては、衆議院は2020年1月時点で9.9%、参議院も22.9%で、191か国中165位です。今後、達成していくためにクォータ制の導入を求めます。クォータ制とは政治分野において、男女格差を是正するため一定数の席を女性に割り当てることをいいます。強制力を持たせたことで海外ではジェンダーギャップを改善しています。ただ、無理やり数だけ実現しても、ワークライフバランスが不十分といった問題も生じると思いますので、保育施設を充実によって仕事を続けることができたり、働きやすいように働けるチャンスが生まれたり、誰もが性別関係なく活躍できる社会になることを願っています。

 また、私たちは内閣府の「第5次男女共同参画基本計画(案)」について興味のある分野について調べ、政府にパブリックコメントを提出しました。「第5次男女共同参画基本計画」とは、男女平等な社会を作るため全11分野についてこれからの5年間の方針を決めるものです。実行委員で計画の素案を読んだところ、「あらゆる」など曖昧な言葉が多く、具体的に示されていないので、いつまでも達成できないのではないかと疑問に感じました。そこで私たちは次の内容を求めました。

・女性や社会的弱者にとって生活しやすい社会になるような目標を立てること
・いつまでに目標を達成するか期限を設けること
・わかりやすい言葉で何をするのか具体的にし、実施すること

 12月には第5次男女共同参画基本計画が策定される予定です。策定された計画を確認し、本当に正しいかどうか経過的に見ていくことが大事だと考えています。

 最後に、実行委員のみどりさんは、こう呼びかけた。

みどりさん:私たちにも今すぐできることがあります。それは学校の友人など周りの人と話すことです。新しい意見をもらえたり、自分の視野が広がると思います。また、自分達が住んでいるまちの計画にどのようなことが書かれているかも調べ、自分たちの意見を届けてみませんか。

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