
GettyImagesより
いくら時代が変化しようとも、手を替え品を替え様々な手口で詐欺は我々を狙ってきます。
少し前からメルカリを語るフィッシング詐欺も出てきたようで、SNSにも多くの報告が見られました。
フィッシング詐欺とは?
フィッシング詐欺とは、実在する金融機関やショップなどになりすましてメールを送り、偽のウェブサイトに誘導。クレジットカード情報などを含む個人情報を取得、悪用する行為です。
これまで、楽天やAmazonなどのインターネット通販サイトや、銀行などの金融機関を語るものが多く見られましたが、今年の夏頃からメルカリの名前を使った詐欺メールが増えているようです。
メルカリのアカウント停止?
こちらが、筆者の元に実際に届いたメルカリを語る詐欺メールです。
『メルカリをご利用いただきありがとうございます。
これはあなたのサービスが現在中断されたという通知です。
このサスペンションの詳細は次の通リです。
下記サービスの有効期限(2020年〇月〇日)が近づいているためお知らせします。
有効期限が過ぎる前に、ぜひごアカウントをご更新ください。
停止理由:アカウントに確認が必要 今すぐ確認する:https://www.mercari.com/jp/
アカウントを確認されない場所、以下の機能が制限されることとなりますが、ご了承いただけますようお願いいたします。
·購入の制限
·新規出品の取リ下げ(バーソナルショツバーのみ)
·出品商品の取リ下げ(バーソナルショツバーのみ)
*このメールは返信しても届きません。お問い合わせはアプリを起動して[お問い合 わせ]からお願いいたします。
せっかくmercariをご利用いただきながら、このようなご案内となりまして
誠に申し訳ございませんがmercariは会員の皆様に会員規約を遵守いただくことで
安心.安全なサービスをご提供させていただいておりますので、
何卒ご理解いただけますようお願いいたします。』
どこから突っ込めばいいのやら……明らかに日本語がおかしいのは一目瞭然だと思います。
詐欺メールの見分け方は?
では、詐欺メールだと見分ける方法とは? まずは、“メールの差出人”をご覧ください。
通常メルカリからのお知らせは「no-reply@mercari.jp」から届きます。つまり、@以降がアルファベットをランダムに並び替えただけのようなアドレスは、明らかに怪しいことが分かります。
続いて、本文中に出てくるアクセスを促すURLをチェック!
こちらは、なんと実際のメルカリのURL(https://www.mercari.com/jp/)が表記されています。しかし、URL上で右クリックしリンク先をコピーしメモ帳にペーストにしてみると、まったく違うURLが出てきました!
つまり文字面はメルカリのURLでも、リンク先として設定されているのは別のサイトなのです。実際のメルカリのURLだと思いクリックしてしまう危険性がありますが、これがフィッシング詐欺の手口なんですね。実に巧妙です。
明らかにおかしな日本語
明らかにおかしな日本語は、おそらく翻訳サイトを利用しているのでしょう。
・冒頭「メルカリ」、後半「mercari」と表記がバラバラ
・「サスペンションの詳細は次の通リです」
サスペンションとは「自動車・バイクなどの車輪と車体をつなぎ車体を安定させる装置」のことです。
・「バーソナルショツバー」
「パーソナルショッパー」の間違いでしょうか。「パーソナルショッパー」とは、個人の趣向や目的、予算などに合わせて買い物をサポートする仕事で、海外では広く浸透しているそうです。
・[お問い合 わせ]
変なところに半角スペースが空いているのも気になりますよね。
もしこういったメールが届いたら、すぐに削除、もしくはスルーしましょう。
メルカリを使った詐欺は他にも
今年の頭には、後払い決済サービス「Paidy」を使った、購入者が二重払いを求められてしまうという詐欺の手口が大きなニュースになりました。
最近では、メルカリに招待するともらえるポイントをもらって逃げるというケースも起こっているようです。
・SNSで「Amazonギフト券」などのギフトカードのプレゼントを告知
・当選しましたとDMを送る
・当選者にメルカリの招待コードを教え、アプリに登録するよう誘導
・登録したらギフト券を送ると言って実際は送らない
招待するともらえる500円分のポイントは、招待された側ももらえるのでマイナスにはなりませんが、これもれっきとした詐欺ですよね。
メルカリでは、現在(11月30日まで)「招待ポイント1.5倍キャンペーン」を行っています。このタイミングを狙った詐欺にひっかからぬよう、どうかお気をつけください。