
上・NiziU公式Twitterより/下・TWICE日本公式Twitterより
12月2日のデビュー前に、主力メンバーのミイヒが体調を崩し、長期休養に入ったNiziU。さらにマヤも体調不良で、16日に行われた『NHK紅白歌合戦』の初出場会見を欠席した。
ミイヒはオーディション中から明らかにげっそり痩せていく姿が写されており、多くのファンが心配を寄せていた。14歳の頃はふっくら丸顔があどけなかったミイヒだが、オーディションで常に高評価を受けていたことがプレッシャーとなっていったようだ。
同じく心配なのは、マヤの体調不良も長引いていることだ。NiziUは11月19日に開かれたMTVのスペシャルイベント『MTV VMAJ 2020 -THE LIVE-』にも出席したが、マヤはこのイベントも欠席。思った以上に体調が芳しくないのではないかと、ファンは心配を募らせている。
現在は日本に帰国しているNiziUだが、オーディション中から韓国で長く共同生活を送りパフォーマンススキルを磨いてきた。その“お姉さんグループ”にあたるTWICEのジョンヨンも、今年10月から長期休養に入っている。
JYPエンターテインメントの発表によると、ジョンヨンは「心理的に大きな緊張状態や不安を抱えている」「専門的な医療措置をはじめ、絶対的な安定と休息が必要だと判断した」という理由で長期休養に入った。TWICEでは昨年7月にミナも不安障害のためグループの活動を離れている。ミナは今年2月にようやく本格的に活動を再開させたばかりだが、入れ替わるようにジョンヨンが倒れてしまった。
TWICEはかねてよりファンが「スケジュールがあまりにも過密なのではないか?」と心配しており、NiziUの件も含めてJYPエンターテインメントへの批判がわいているが、K-POPアイドルの働き方を見直すべきはJYPだけではないだろう。TWICE以外にも精神的な不調を理由に活動を休止するアイドルは、男性女性問わず、非常に多いのだ。
ATEEZのミンギ、赤頬思春期のアン・ジヨン、MONSTA Xのジュホン、SEVENTEENのエスクプス、宇宙少女のダウォン、Stray Kidsのハン、元Wanna Oneのカン・ダニエル、OH MY GIRLのジホなど、枚挙に暇がない。
また、具体的なことは公表されなかったが、DAY6の一部メンバーが精神的な不安症状を訴えたため、アルバム発売にともなうプロモーション活動が白紙になる出来事もあった。
一体なにが、このような事態を招いているのか。外から見ただけでもそこには、世界を股にかけて活動する過密スケジュール、ハードなレッスンと練習量、ネット上の毀誉褒貶、ダイエットをはじめ厳しい自己管理を強いられること、メンバーやスタッフとの人間関係、アイドルの数が多く世代交代も早いため絶えず競争を強いられる環境にあること──アイドルとして活動する若者の心を蝕む要素が揃っている。
SHINeeのジョンヒョン、f(x)のソルリ、KARAのク・ハラなど、アイドルが自ら命を絶つ悲劇も起きている。最悪の事態は免れたものの、今年に入ってからは、メンバーからのいじめを告発した元AOAのクォン・ミナがInstagramにリストカットの傷跡を投稿する事件もあった。
一方で、こうした悲劇を繰り返さぬよう、各事務所は精神的な不調の見られるメンバーに休養を与えているとも言える。だが応急処置のような対応に終始するのではなく、先にあげたような問題の根本をひとつずつ改める必要があるのではないか。
それは事務所単位ではなく、業界全体で取り組んでいかなくてはならない課題のはずだ。
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