アジア人グループであるBTSがグラミー賞にノミネートするということは、特別な意味を持っている。ARMYはこれまで、BTSがアメリカのアワードにおいて露骨な搾取にあってきたことを指摘し、怒りを表明して来た。
昨年のグラミー賞でBTSはリル・ナズ・Xとともに「オールド・タウン・ロード」をパフォーマンスしたが、出演時間はわずか1分ほど。ノミネートすらしていないにも関わらず、視聴率目当てで短い出番だけを用意したことにネット上では「なんでBTSを呼んだの? 広報のため?」と批判が殺到した。
つい先日にも同じような事が起きている。日本時間11月23日に行われたアメリカン・ミュージック・アワードで、BTSは主要賞のアーティスト・オブ・ザ・イヤーにノミネートしていなかったのだが、なぜか歌唱順は最後に。これも、BTS目当てにテレビのチャンネルを固定しているARMYの忠誠心を利用する姿勢だとして炎上し、賞のTwitterアカウントには批判的なコメントが寄せられている。
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今回、BTSと同じ最優秀ポップ・デュオ/グループ・パフォーマンス部門にノミネートされているのは、ジャスティン・ビーバー、レディ・ガガ、アリアナ・グランデ、テイラー・スウィフトなどビッグな面々だ。この中でもしBTSが最優秀賞を受賞するとなれば、アメリカの音楽業界で非英語圏・非欧米圏のアーティストをめぐる差別的な空気は変化していくかもしれない。
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