
MISIA公式Instagramより
歌手のMISIAがテレビ番組の撮影中に落馬し、背骨骨折で全治6週間の大怪我を負ってから10日ほどが経過した。事の経緯が明らかになる中で浮き彫りになったのは、TBSの不誠実な対応である。
MISIAは11月15日に『NEWS23』(TBS系)の取材で乗馬クラブを訪れた。MISIAが長年サポートしてきた知的障害者支援組織・スペシャルオリンピックスに関する企画のためだ。MISIAと選手が馬術競技をした際に事故は起きた。
番組ではカラーコーンの間をジグザグに進むゲームを3回行ったのだが、その最中にスタッフが次の撮影の段取りのための準備を始めてしまった。すると馬が驚いて暴れ出し、MISIAは振り落とされて身体を強打したのである。
当初、現場では彼女が大怪我をしたという認識はなかったが、撮影中止も検討された。しかしMISIA本人の希望もあり、予定通り小川彩佳アナウンサーとの対談も収録。ところが、翌16日になっても痛みが引かず病院で診察を受けたところ、MISIAは胸椎棘突起部を骨折していることがわかった。
MISIAの負傷は全治6週間で、12月に予定されていた大阪と神戸のクリスマスチャリティライブは中止。大晦日の『第71回NHK紅白歌合戦』も万全の状態で出演できるか不透明な状況となり、NHKは頭を抱えているという。
あまりにも不誠実なTBSの対応
撮影にあたり乗馬クラブのトレーナーは、馬を刺激することを避けるため撮影に参加する人に対して動かないよう注意喚起をしていたが、スタッフはそれを破って撮影準備を始めた。この行動が事故を引き起こしたと見られているが、しかし、当初TBSが出したコメントは他人事のようだった。
「当該の馬は調教されており、乗馬している人がコントロールできる状態にあったとのことでしたが、MISIAさんが怪我をされることになってしまいました。取材クルーの動作や機材の存在が刺激を与えることになったのであれば、誠に申し訳なく、心よりお詫び申し上げます」
「謝罪」とも言い難い内容であったため、「この文面には違和感を覚える」とネットで批判を浴びたが、26日発売の「週刊新潮」(新潮社)では、この文章作成に関する驚くような内幕も明かされている。
記事によれば、TBS側の非を認めず謝罪もない文面に対してMISIAの所属事務所は不快感をあらわにし、「書き直せないか」と要求したが、TBS側は「局の上層部やコンプライアンス部も確認しており、これ以上は直せない」と主張し、事務所は仕方なく上記の文面案をのんだのだという。
1 2