東京オリンピック「中止」の可能性濃厚でも一切報じない大手メディアの異常

文=本間龍

政治・社会 2020.11.29 09:00

Getty Imagesより

IOCが五輪中止を決断の内部情報

 電通や東京五輪組織委内の協力者から、IOCが日本政府、組織委、電通に対し、東京五輪中止の打診をしたという驚くべき内部情報が私に入ったのは、10月20日の夜だった。

 IOCとしては、11月17日に予定されているバッハ会長と菅首相との会談で正式伝達の予定であるという。ただ、日本政府がただちにそれを発表するかどうかは不明。総選挙との絡みもあり、正式発表は1月頃ではないか、という情報だった。

 その情報が入る前の9月中は、バッハ会長やコーツ副会長は、盛んに東京五輪の実施を吹聴していた。コロナがあっても五輪はやれる、というような楽観的見通しであり、それを受けて日本側の森組織委会長や菅首相も、五輪は必ずやるという発言を繰り返していた。だが、10月に入ると急にそうした言動が見られなくなった。なぜ急に変わったのか。

 それは、欧州のコロナ感染者が、10月の第2週以降から爆発的に増え始めたからだ。その増加は凄まじく、11月に入ると、イギリス・フランス・イタリア・スペインなどの主要国のほとんどで、外出禁止令やロックダウンが実施され始めた。第一波の感染爆発の際に優等生であったドイツも例外ではなく、コロナ対策の司令塔である保健相までもが感染した。

 IOCの本部はスイスのローザンヌにあるが、スイス国内の感染者数も爆発的に増加している。IOC幹部もコロナの猛威を目の当たりにして、認識を改めざるを得なかったに違いない。

 10月21日に私がこの情報をツイートし、YouTubeチャンネルで発表すると、ネットを中心に予想以上の拡散を見せた。特に反応が早かったのは海外メディアで、米ブルームバーグ、米AP通信、仏ルモンド、独国営第一放送(ARD)などから相次いで取材が入った。国内では日刊ゲンダイがすぐに私に取材し、五輪中止の見通しと2032年への再度の立候補という、電通内で検討されている仰天プランもすっぱ抜いて、さらに話題を集めた。

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本間龍

2020.11.29 09:00

1962年東京生まれ。1989年に博報堂に入社し、2006年退社。博報堂時代の経験から、広告代理店とメディアの癒着によって起こる諸問題について告発を続けている。主な著書に『電通と原発報道』(亜紀書房)、『メディアに操作される憲法改正国民投票』(岩波ブックレット)などがある。

twitter:@desler

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