『モーニングショー』の「子ども部屋おじさん」特集に批判の声続出 「男性の生きづらさにつながる」「男性の実家暮らしをバカにしている」

文=雪代すみれ
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なぜ”男性”にだけにフォーカスするのか

 まず番組が取材した独身研究家の荒川和久氏も<未婚の人の6割は親元に住んでいますという現実がある 世の中的に普通なんじゃない?という感じ>と述べており、そもそも未婚で実家に住む人は珍しくないという前提がある。

 実家暮らしで貯金もせずに好きにお金を使っているならば、親に頼れなくなった後の心配はされるかもしれないが(それでも第三者が口出しすることなのかは疑問である)番組で紹介された男性は貯金をしており、家賃や水道光熱費にかかる分を貯金に回すのは合理的な選択ともいえる。ましてや都心ならば、ワンルームでも家賃6万円以上は普通であり、実家が職場に通うのに不便でない場所なら、一人暮らしの必要性を感じないのも不思議ではない。

 またTwitter上で指摘のあったとおり、「子ども部屋おじさん」と揶揄した取り上げ方の背景には、「男性なら親元を離れて自立すべき」という考えがあるだろう。そのような「男ならこうあるべき」といった抑圧は、男性の生きづらさにつながっている。「子ども部屋おじさん」の反対意見として、「一人暮らしの経験がないと生きていく力が身につかないのでは」という懸念もあったが、そのような趣旨ならば「子ども部屋おじさん」と”男性だけ”にフォーカスした特集にはならなかったのではなかろうか。

 番組が取材した男性たちは実家に居心地の良さを感じていたり、親との関係が良好な様子であったが、玉川氏のように実家の干渉による自由のなさを感じていたケースもある。Twitter上では「実家から出たくないと思える家庭環境が羨ましい」という声もあり、家庭の事情はそれぞれだ。第三者や社会が「こうあるべき」と定めるものではない。

 また、今回は「高収入だけれども実家に住み続ける男性」を特集していたが、たとえ働かずに親のお金で生活していたとしても、その背景には様々な要因があり、たとえば「引きこもり」という問題をとっても解決策は一律ではない。「自立」の形は、一人で生計を立てることだけでもないだろう。

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