保育士のサービス残業は常態化 持ち帰り仕事経験者は6割以上

文=中崎亜衣
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GettyImagesより

 企業主導型保育施設を運営する株式会社Funkitが現役保育士および元保育士を対象に、「保育士の働き方に関する調査」を実施し、その結果を公開しました。

 回答者の働いている(いた)施設は、多い順に、「認可保育施設(公立・私立)」74.3%、「認可外保育施設」17.1%、「企業主導型保育施設」5.8%、「その他」2.8%です。

 現役保育士への設問と回答によれば、新型コロナウイルスによる影響で所得が減った人は52%。勤務時間が増えた人も22.2%となっています。しかし「勤務時間は変わらない」は43.7%で、合わせると65.9%の保育士は勤務時間が減っていないことになります。にもかかわらず、半数以上の人が所得が減っている点からは、賃金カットのケースがあったのではないかと推察されます。

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 この調査では現役保育士と元保育士の長時間労働も明らかになりました。「仕事の持ち帰り」、いわゆるサービス残業についての質問で、「仕事を持ち帰っている(いた)」という人は63.4%です。

 持ち帰った仕事の具体的な内容としては、「毎日の日誌の反省を書く仕事」「壁面の製作や保育材料の準備、保育計画の作成など」「書類作成、保育の準備や行事の準備で終わらなかったもの」など。「仕事の持ち帰り」が常態化している施設は少なくないようです。

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 「今(当時)の働き方への満足度」では、半数近くの人が「不満」と回答。

 不満の理由として挙がっているのは、「休憩時間がほとんどなく、加算されない残業や持ち帰り業務が多かった」「勤務時間内に仕事が終わらず持ち帰り仕事が多い」など、主に待遇面です。

 「満足」と回答している人も半数以上います。ただ、新型コロナウイルスによる所得の減少や、6割以上の保育士が「仕事の持ち帰り」を経験していることなどを鑑みると、保育士自身が職場の現状を「仕方のないこと」と割り切り、受け入れてしまっていることも考えられます。

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 元保育士が保育士を辞めた理由では、「サービス残業が多かった」「給与や環境がとにかく悪かったため」「給料が安かったり、時間外労働当たり前だったりしたため」「人間関係と職場環境の悪さ」と、やはり待遇面での不満が多く見受けられました。

▼調査概要
「保育士の働き方に関する調査」
調査期間:2020年7月1日(水)〜2020年7月2日(木)
調査方法:インターネット調査
調査人数:502人
調査対象:現役保育士と元保育士(女性)

▼フェニックスキッズ

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