「少女A」と向き合ってみる——あなただからこそ感じられる「幸せ」に目を向けてほしい

文=みたらし加奈
【この記事のキーワード】

架空の「幸せ」は“快楽”に近いようなものだった

 「大人」になってしまった自分が今さら何を……と思うこともあったが、案外それをしてみると「少女・加奈」はよくしゃべる。「寒くなってきた、お布団があったかくて気持ちいいなぁ」とか「今日はニコニコ笑っちゃうタイミングがあったよ」とか、時には「こんなことやりたくないよ〜!」と拒絶をされたり、寂しくて悲しくて「わーん」と泣いてしまうこともある。そんなことを繰り返していくうちに、大人になってからなんとなく擦り減らしていた、鈍感になってしまっていた部分に、徐々に感覚が戻ってくる。日々の中で忘れてしまっていた、無頓着になってしまっていた感情や思いが溢れ出てくる。

 そうなってくると「幸せ」の定義すら変わった。私の求めていた架空の「幸せ」は“快楽”に近かったのだ。

 本当の意味での自分の「幸せ」は、何も生み出さない、ただそこに存在しているものだった。パートナーが笑う姿や、毎日の温かいご飯、寒い日に飲むカフェオレ、家族とのやりとり……そんなかけがえのないものが幸せなんだよな〜と改めて感じた。それは私が「何者かになった」から手に入れたものではなく、私が私だったから感じられるものだった。幸せとは「掴む」ものではなく、自分と向き合ってみることではじめて得られる「実感」なのかもしれない。

 2020年、世の中の空気がガラリと変わってしまった。今まで当たり前だったことが、当たり前ではなくなってしまった。予定できていたものができなくなり、これまでなんの制限もなく行くことができていた場所には行きにくくなってしまった。感染への不安もある中、この冬は特に「コロナ禍への疲れ」がどっと押し寄せてくる時期だと思う。ただでさえ大変な世の中だからこそ、内なる「少女A」を思い切り甘やかしてあげて欲しいし、自分にとっての「幸せ」がなんなのかを、もう一度考察し直してもいいのかもしれない。

 あなたにとっての「幸せ」とは一体なんだろう。

 この文章が、あなたにとっての“きっかけ”になれば嬉しい。

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