峯岸みなみと柏木由紀がAKB48凋落のワケ分析「昔の方がバラバラだったけど強かった」

文=wezzy編集部
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 2020年12月8日、AKB48は15周年を迎えた。今年はAKB48にとって記念すべき節目の年だったわけだが、2009年以降11年連続で出場していた『NHK紅白歌合戦』への切符を失うなど、“人気の陰り”を強く印象づける出来事もあった。

 AKB48が国民的アイドルへと駆け上がっていく時代から在籍し、現在の姿まで内側で見続けているメンバーは、どう感じているのか。峯岸みなみのYouTubeチャンネルにて、峯岸と柏木由紀がAKB凋落の原因を分析した。

 峯岸は2005年12月8日のオープン日からAKB48劇場に立ち続けている1期生、柏木は2006年12月にAKB48に加入した3期生だ。

 柏木はかつてのAKB48といまのAKB48の最大の違いは「チーム・組織」に対する考え方であるという。

 前田敦子や大島優子など「神7」が君臨した時代は、良い意味で個人主義的な考え方のメンバーが多く、<個人戦が気づいたら団体戦になっている>ような雰囲気だったという。だが、いまは<個人戦っていうよりかは、最初からちゃんと団体戦をしようとしているというか、バランスをとる人が多いかなって感じがすごいする>そうだ。

 かつてのメンバーといまのメンバーとでは単純に<ガツガツ感が違う>という根本的な違いがあるそうだが、その背景には昔であれば<まず自分が(メディアに)出ることが、AKB48が大きくなることに直接つながってる感じがすごいあった>という構図があったという。

 「AKB48」というグループの名前が完全に認知されているいまでは、メンバーの“ガツガツ感”が違うのも仕方がないかもしれない。峯岸も<いまの方がまとまっているかなとも思うけど、バラバラな人たちがまとまった時が強かったなっていうのもある>と同意していた。

 これはどの組織にも共通することではある。一般企業でも、癖のある創業メンバーの独特な発想が大当たりして急拡大した後、安定志向のサラリーマン的な社員が多く入社してくるようになると、かつての輝きが失われてしまうといったケースは巷に多く転がっている。

 デビューから15年が経ち、AKB48在籍者はいまやほとんどがブレイク後にオーディションを受けたメンバーになっている。いまと昔で考え方が違うのは自然なことなのかもしれない。

いまのAKB48のために、古参メンバーができること

 柏木はいまのAKB48メンバーの考え方にも理解できる部分があるという。1期生メンバーとは1年近くキャリアの違いがあり、入った当初は自分を表に出せないどころか、先輩とまともに話すこともできなかったからだ。そうした状況を打破できたのは、先輩の「イジり」があったからだという。

<イジってもらえるのすごい嬉しかったかも。キャラを自分で出せなかったから。まわりが、『ゆきりんは私服がダサいんだ』とか、『ゆきりんは料理ができなくて』とか言ってもらえてキャラがつくれたから>
<私たちにできるのはそれかもね。『この子はこういう子なんです』っていうのをパッケージ化して表に伝えていくことかも>

 しかし「私服がダサい」「料理ができない」というイジり方は、多様性やジェンダーの観点からもはやウケない。そこは工夫の必要があると思うが、確かに、萎縮してしまって前に出られないメンバーの背中を押すことは、数少なくなってしまった世間的知名度の高いメンバーである峯岸や柏木だからこそ担うことのできる仕事かもしれない。

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