不妊治療「仕事との両立」「精神的負担」など課題山積 妊活当事者のリアルな声

文=中崎亜衣
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GettyImagesより

 菅政権は不妊治療への助成を来年1月に拡充すること、並行して保険適用範囲の拡大を進めることを発表しています。葉酸サプリ「mitas」を取り扱うnatural tech(ナチュラルテック)株式会社は、自社の製品を購入したユーザーを対象に不妊治療に関する調査を実施し、その結果を公開しました。

 それによると、8割以上の人が不妊治療の保険適用範囲拡大施策を「評価する」と回答しています。「妊娠を希望してても経済的な面で、確率の低い体外受精に挑むのには勇気がいるので、助成制度があるのは一歩踏み出すのに大きな力になると思う」「医療費の負担が大きすぎて不妊治療を諦めなければいけないので、拡大を高く評価します」といった意見や、不妊治療費が軽減されれば経済的に助かるとの声も多数ありました。

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 また、現在定められている不妊治療の助成額(初回30万円、2回目以降15万円)については、7割以上の人が「十分ではないと思う」と回答しています。「高額の治療費に対してこの補助金額は足りるわけがない。不妊治療を断念する人がたくさんいるはず」「実際の治療費の半分にも満たないため」「1回で妊娠するとは限らないし、女性が働きながら不妊治療するには色々と働きにくさもあります。そうなると、仕事を辞めてしまう人もいると思います」と、切実な声が寄せられています。

 ただ、このあたりの声は政府も拾っているようで、前述したように来年1月には不妊治療への助成拡充が予定されています。現在の計画案では、助成額を2回目以降も30万円に引き上げること、最大6回までとしていた助成の回数を子供1人につき最大6回までに緩和すること、所得制限は撤廃すること、そして2022年4月の保険適用を目指すことなどが盛り込まれています。

 しかし、不妊治療の保険適用範囲拡大の方針について、「知らなかった」という回答者は約2割。助成制度の拡充に至っては、6割以上が「知らない」と回答しています。妊娠を望む人にとってかなり重要な施策にも関わらず、十分に認知されていないという実態が浮き彫りになりました。

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 また、仕事と不妊治療を両立することの難しさも、不妊治療を取り巻く課題として浮かび上がってきます。

 47%と約半数の人が仕事と不妊治療を両立できず、不妊治療をやめたり、あるいは仕事を辞めたり雇用形態を変えたりといった妥協を余儀なくされています。両立が難しい理由については、両立している人も両立できなかった人も、「精神面での負担が大きい」が上位に挙がっています。

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