日韓で140万部のベストセラー『私は私のままで生きることにした』著者キム・スヒョンが語る「雑草に覆いつくされない心構え」

文=山本ぽてと
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雑草に覆い尽くされない心構えを

”私の母には、幼いころに熱病にかかったせいで、
顔面神経麻痺の後遺症があった
だけど、子ども時代の私は、
一度も母の顔を変だと思ったことはない”

”無礼な人たちに「口を慎みなさい」とまでは言えなくても、
恥じる必要のないことを
恥じるのをやめよう”
(同書より引用)

こりあゆ「私にはアトピーがあって、周りの人たちは大した事ないじゃんと言うんですけど嫌でしかたなくて。いつも長袖を着て過ごしていて。これを読んで恥じたくないなと思いました。でもなかなか難しい」

キム「コンプレックスは完全に克服できるものではないと思います。でも恥じる必要のないことに対して、多くの人たちが恥ずかしさを感じています。例えば、ある庭園があったとして、そこに生えてくる雑草が否定的な感情だとすれば、雑草が完全に生えてこないようにするのは不可能なこと。どんどん生えてくる雑草を抜き取ったり、管理したりすることによって、雑草に覆いつくされないようにする心構えが大事だと思います」

こりあゆさんは「ちょっとずつ雑草を抜いてきたつもりだったんですけど、抜ききれてないですね」とコメント。

キムさんは「この本は心構えとして書きました。雑草のようなネガティブな気持ちが出てきたときに、自分の中で絶えず自分の心構えを思い出して取り出せる状態にしておけば、より良くなっていくのではないか」と話す。

個人的な話から社会全体の話へ

 本では、韓国の若者の厳しい就労状況や社会階層の固定化といった、個人の努力ではどうにもできない社会問題にも踏み込んで書いている。

”これまで何冊かの本を出して、個人的な慰めとエールを送った。
けれど、個人的な慰めを送っているつもりが、
この社会が直面している問題の表面だけをすくって、
社会的な議論を遠くに押しやってしまったのではないだろうか。”
(『私は私のままで生きることにした』より引用)

 本を書くにあたり、キムさんは社会学の本を参照した。

キム「社会学の面白い面を、もっとより親しみやすく、分かりやすく伝えていければいいなと思いました。言葉を選ぶ際には、親しみやすい表現、分かりやすく簡単な表現、シンプルな表現というのを絶えず心がけていましたし、出来る限り美辞麗句を省いた状態で書いていました」

 「チャプターをどのように並べたのか」とゆうきさんは質問する。

キム「個人的な話からはじめて、後半にいくほど社会全体の話として拡張していく流れにしたいと思いました」

ゆうき「チャプターが「○○すること」と、「○○しないこと」の大きく二つに別れている。全体的に見ていくと、前半のほうには「○○しないこと」が多くて、後半にいけばいくほど「○○すること」が増えてくる。これはなんかの力が働いたような気がしてならない。」

 キムさんは、偶然そういう並びになったと語ったが、「たしかに、何かの力が働いたような気がします」と話した。

 日本では12月11日には人間関係について書いた新刊『頑張りすぎずに、気楽に – お互いが幸せに生きるためのバランスを探して』(ワニブックス)が発売。

 最後にキムさんは「周りの人たちの話に振り回されることなく、みなさんには自分らしくそのままの自分で生きていってほしいなと願っています」と日本の読者に向けてメッセージを送った。

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