校則違反したら下着を脱がせる。教師も理由を説明できないブラック校則に唖然

文=雪代すみれ
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GettyImagesより

 22日、福岡県弁護士会が福岡市立中学全69校の校則に関する調査結果を報告。報告からは目を疑うような実態が明らかになり、ネット上で大批判が巻き起こっている。

 この調査で分かったことだが、性自認や動きやすさ、寒暖による温度調節などからスラックス、スカート、キュロットから選べる新標準服がほとんどの市立中学で導入されていたものの、50校がどの標準服を着るか事実上、性別で分けた指導をしていた。髪型についても62校で規則が見られ、「整髪料は見つけたら洗わせる」「ツーブロックの禁止」「髪を染めたまま教室に入らせない」などの規則があった。

 特にネット上での批判が大きかったのは下着に関する規則だ。57校が下着の色に関する指定があり、違反した場合は下着を学校で脱がせるという規則の学校も1校あった。

 23日の西日本新聞によると、生徒および保護者、教職員からの聞き取りでは、<「女子生徒が男の先生から下着の色を指摘され、学校に行けなくなった」「廊下で1列に並ばされ、下着をチェックされる」といった実態があったほか、校則について生徒が疑問を呈しても、「内申に響くぞ」と脅されたり、「政府がそう言っている」とはぐらかされたりした>という。また、朝日新聞によれば<「女子生徒が髪を縛る時は耳より下の位置で」とする校則について、ある生徒は「先生から『男子がうなじを見て欲情するから』と言われた」と説明>なども明らかになっている。

 このような校則について、弁護士会は「人権侵害に該当するケースもある」と指摘。ネット上でも「教師と生徒という立場を利用した性暴力では」「セクハラ・パワハラだ」「気持ち悪い」など批判の声が続出している。

指導すべきは「興味を持っても相手の同意なく行動に移してはいけない」こと

 こういった「ブラック校則」はたびたびネットで話題になり、廃止を呼びかける声も大きい。

 2017年にはTwitter上でポニーテール禁止の中学校があることが話題になったり、大阪府立懐風館高校に通う女子生徒が、生まれつきの茶髪を黒染めするよう教師から繰り返し指導を受け、不登校になったとして府を提訴した。また、今年3月には東京都予算特別委員会にて、池川友一都議会議員が一部の都立高校の校則でツーブロックを禁止している理由について質問。藤田教育長は「外見等が原因で事件や事故に遭うケースがある」と答弁したが、「納得できるものではない」「どんな事件や事故だよ」と疑問の声が続出した。このようにたびたび理不尽な校則は問題視されている。

「ツーブロック禁止」校則が波紋 生徒を守る名目で考える力を奪うブラック校則

 共産党の池川友一都議会議員が今月13日にTwitterで投稿した動画が、大きな反響を呼んでいる。動画は今年3月12日の東京都予算特別委員会で池川都議が…

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校則違反したら下着を脱がせる。教師も理由を説明できないブラック校則に唖然の画像2 ウェジー 2020.07.18

 下着の色指定やチェックを、会社など大人同士の世界で行ったら大問題になるだろう。大人同士で問題になることを子どもに対して行うのは、子どもの人権の軽視ではないか。そもそも下着が透けていたり、うなじが見えたりしたことに「性的魅力」を感じたとしても、相手を傷つける行動を起こしてはいけない。指導すべきは「欲情しても相手の同意なく行動に移してはいけないこと」だろう。

 下着の色を教師が確認するという行為から、酷い性暴力につながることを懸念する意見もある。2019年度にわいせつ行為やセクハラを理由に懲戒処分等を受けた公立小中高校などの教員は273人で、過去最多だった2018年度(282人)に次ぐ多さだ。そのうち、勤務先の児童生徒や卒業生など18歳未満の子どもが被害者だったケースは、おおよそ半数の126人であった。

 子どもを性暴力から守るための1つの方法として、子どもへの性教育が必要と言われているが、下着の指定やチェックなどプライベートゾーンを侵害するようなブラック校則があることによって、子どもが性暴力に気づきにくくなる恐れがある。校則とは関係なかったとしても、教師という立場を利用し、校則のためと称し「下着をチェックする」と言われたら、子どもがおかしいかどうかを判断するのは困難だろう。

 子どもの人権を守るためにも、生徒や保護者が納得する説明ができない校則は早急に見直すべきではないか。理由を説明せずに「内申に影響する」と、教師の権力を用いて子どもに言うことを聞かせようとすることも非常に問題だ。

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校則違反したら下着を脱がせる。教師も理由を説明できないブラック校則に唖然の画像2 ウェジー 2020.07.20

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