
Getty Imagesより
BTSが米ビルボード総合シングルチャート(Hot 100)で1位を獲得するなど2020年もK-POPは世界中で人気を集めた。
しかしその一方、様々なスキャンダルや事件が起きた1年でもあった。本稿ではここ1年のK-POP界で起きた騒動をまとめ、あまりにもいろいろあった2020年を振り返ってみる。
BTSジョングクら、外出自粛期間中にクラブに行き大炎上
BTSジョングク、SEVENTEENミンギュ、NCTジェヒョン、ASTROチャ・ウヌの4人が梨泰院の居酒屋などを訪れていたことで炎上した。彼らが梨泰院に行った4月25日夜から26日未明にかけては韓国政府が新型コロナウイルスの広がりを抑えるべく外出自粛要請を出していた時期であったことから、国内だけではなく日本や海外でもこの問題は取り上げられた。
世間からの批判を受けて各々の所属事務所は謝罪し、自主的に新型コロナウイルスの感染を調べる検査を行った。結果は全員が陰性だったが、軽はずみな行動の代償は大きかったようだ。
AOAの元メンバーがいじめを告発
7月、元AOAのミナがInstagramにてグループ在籍中にメンバーからいじめを受けていたと告発した。
具体的な名前は挙げていなかったが、いじめの当事者がリーダーのジミンであることは明白で、彼女に対して批判が殺到。このことを受けてジミンは、グループを脱退し、芸能活動を休止した。
その後ミナはさらに、AOAの一部のメンバーと前所属事務所・FNCエンターテインメントの代表に向けた文章をSNSに投稿したが、FNCの代表と会って話したことで結果的に和解できたという。
『I-LAND』、日本人練習生への悪編集で物議を起こす
悪編集とは、番組の製作者が編集によって特定の出演者をヒール役のように悪く演出すること。こうした編集は視聴者投票などで結果が決まるオーディション番組でしばしば指摘されており、その度に問題視されてきた。
BTSの所属事務所・Big Hitエンターテインメントが企画したオーディション番組『I-LAND』(6月〜8月/Mnet)では、日本人練習生のニキやケイがその悪編集の標的になってしまった。
実際にはその場面で行われたものではないネガティブな言動や表情が意図的に別のシーンに差し込まれる編集が行われ、大きくイメージダウン。ケイに関しては学生時代のツイートがアンチによって掘り起こされ、SNSでバッシングも起きた。
ニキは合格しENHYPENのメンバーに選ばれたが、ケイは残念ながら脱落してしまっている。悪編集は練習生やファンにとっては許しがたいものである。
TWICEジョンヨン、NiziUミイヒなどK-POP界で休養が相次ぐ
過酷な労働環境から体調を崩すK-POPアイドルは少なくなく、今年も多くの心配なニュースが飛び込んできた。
TWICEは2019年にミナが活動休止をした過去があるが、今年はジョンヨンが活動を休止することに。グループから2人目の体調不良者が出たことで、TWICEの多忙さやスケジュール管理などにも再び注目がいった。
さらに、大型新人であるNiziUのメンバーのミイヒも、体調面を考慮した上で、正式デビュー前から活動を休止。12月25日に復帰し、年内にグループに戻ることができたものの、今後のスケジュール管理には課題が残る。
アイドルの活動休止が相次いでいるが、タレントたちの労働環境が改善される見込みはない。業界をあげて改善に向けて動きだすことが求められている。
Red Velvetアイリーンパワハラ問題
10月、Red Velvetのメンバーであるアイリーンがパワハラで炎上した。スタイリスト兼ファッションエディターが、間接的にアイリーンを名指しした上で、パワハラを受けたとSNSに投稿したのだ。
アイリーンは自分の過ちを認めて直接謝罪し、所属事務所も再発防止を約束した。これを受け、被害者の女性もその暴露文を削除したが、大きな波紋を呼んだ。
『PRODUCE 101』の炎上続く。順位操作で落ちたメンバーの実名発覚
11月、オーディション番組『PRODUCE 101』シリーズにおいて得票数を操作した疑いで起訴されたプロデューサーらの控訴審が行われ、得票操作の被害者となった練習生の実名が明らかとなった。
脱落者と引き換えに選抜されたメンバーは公開されなかったが、これによって『PRODUCE 101』シリーズへの批判が再燃。12月にはシーズン3にあたる『PRODUCE 48』から生まれたIZ*ONEがミニアルバムを発売する予定だったため、ネット上では彼女たちのリリースに反対する声も起きた。
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とはいえ2020年で最も大きかったトラブルは、なんといっても「新型コロナウイルス」だろう。
日本においてもコロナの影響により、BTS、TWICE、SEVENTEENらのドームツアーなど、多くのコンサートが中止になってしまった。来年こそは現場も復活して楽しいK-POPライフを送ることができるよう祈りたい。
(momotoxic)