
『真夜中の保健室』オフィシャルサイトより
女性の生理(月経)について語る番組での有吉弘行の言動に、Twitter上で称賛の声が上がっている。
不定期で放送されている番組『真夜中の保健室』(日本テレビ系)の第5弾が1月4日に放送された。同番組では「若いのに、おもらししちゃう」「アンダーヘアーが濃い」など、デリケートな女性の身体の悩みを取り上げてきたが、今回は生理前の不調や生理中の悩みなど、生理について特集。
まず生理前の不調(PMS)について、プロ雀士の園部琴子は「生理前の食欲が激しく生理のたびに4キロ太ってしまう」「生理前のイライラで壁を蹴り、穴を開けてしまった」といった激しいPMSに悩まされていることを告白した。
生理前の食欲について、指原莉乃は<生理が始まる一週間くらい前から、徐々にお腹が空き始めてずっと(食べちゃう)><フライドチキンとかカップ麺とかがすごくおいしい>と共感。みちょぱこと池田美優も<生理前はめっちゃ食欲が出るんですけど、生理中はお腹がパンパンな気がしてあまり入らない>と話したが、一方でいとうあさこは<ずっと食欲あるから(わからない)>と、あまり実感が湧かないようであった。
生理前のイライラについても、いとうあさこは<ずっとイライラしてるから(わからない)病気とかそういうものなのか分からず暮らしている>と言及。一方で指原は<全部がイヤになってワーッと暴れて、もしその時に付き合ってる人がいたらビックリされちゃうくらい><イライラして泣いちゃう>と自分はPMSによるイライラが酷い方だと語った。
一方、みちょぱは<今月はすごいイライラするなとか、すごいむくむな、眠いなとかあるんですけど、(きてみたら)「今月何にもない」痛くもない>と月によってバラつきがあるとのことだ。
他にも出演者からは「生理前に胸が張って痛い。2サイズくらい変わってしまうため、『今日胸を盛ってる』とネットに書かれることがある」「生理前になるとセルフプレジャー(自慰行為)をしたくなる」「『今日生理なんだ』と思われるのがイヤで、ナプキンの運搬方法に悩む」などさまざまな生理に関する悩みが語られた。
出演者の話からもわかるように、PMSも生理中の悩みも人それぞれだ。それを聞いていたMCの有吉弘行は、<1人の話聞いて分かったつもりになってるとダメ>と学んだとコメント。
なお、PMSや生理中の不調について、産婦人科医の対馬ルリ子氏は「いろいろな方法で改善できるので、うまくいったという経験が大事」「生活習慣改善も大事だけれども、月経はグッズや薬もあってコントロールできるものなので、月経トラブルで困っていたら産婦人科へ相談してください」とアドバイスした。
堅くなりすぎず茶化さず「生理」をテーマにできる可能性
番組では、ナプキン以外の生理用品の話も。指原は女性器に挟んで使用するトイレに流せるタイプのナプキンを使用しているとのこと。他にもスタジオでは月経カップやオーガニックナプキンを実際に手に取る場面があった。
男性である有吉弘行はオーガニックナプキンを手に取ると困ったように<なんで俺が持ってるのかよくわからない、すみません>と反応し笑いが起きたものの、女性陣は<見てほしい、学びましょう、今日は勉強するってことですから>と歓迎するシーンも。
番組の反響は大きく、「番組の内容がとても勉強になるものだったので、日中にも放送してほしい」「定期的に放送した方がいい」「女性に直接聞くのはハードル高いだろうから男性にも見てほしい」など好意的な声が多かった。
また、ちょうど良かったのはMCの有吉だ。番組冒頭では<僕がいていいのかな?ココに>と戸惑いを見せるものの、全体を通して真剣に話を聞き、分からないことも相手を馬鹿にせず丁寧にたずねていた。
今まで生理の話はタブー視されてきたが、生理については女性だけでなく、パートナー・友人・職場の人などとコミュニケーションを取る中で、男性も知っておいたほうがいいことだ。男性が戸惑う気持ちを素直に表しつつも、生理の話はエッチな話でも冷やかす話でもないことがMCを通して伝えられていたのではなかろうか。
番組全体として堅くなりすぎず、笑いのポイントを取り入れていたのも絶妙なバランス。生理をテーマとしながらも、笑いを取り入れつつ悩みに寄り添う番組はできる。今回の『真夜中の保健室』は、今後のテレビの可能性に期待を抱かせてくれる内容だった。