
『その女、ジルバ』公式Instagramより
俳優の池脇千鶴の容姿が「老けた」「劣化した」とネット上で騒がれている。彼女は現在39歳だが、年齢不詳で誰なのかもわからなかったという声すら出ているほどだ。
池脇は1月6日に放送された『クイズ!ドレミファドン!冬ドラマ豪華俳優陣が激突!新春SP』(フジテレビ系)に出演した。池脇がゴールデン帯のバラエティ番組に出演するのは久々のことであり、池脇の姿を見た視聴者からは「何でこんなに顔がたるんでるの?」「池脇千鶴の劣化が凄い」など、池脇の容姿の変化に衝撃を受けたというSNS投稿が続出。顔色が悪い、目の下のクマが酷いとして、何らかの病気を憶測する声も出ており、一時は「池脇千鶴」がTwitterのトレンド入りしたほどだ。
しかし人間の容姿が年齢と共に変化していくことは自然であり、劣化などと騒ぐ方がおかしいことでもある。丁寧なスキンケアや美容医療の恩恵を受けて美貌を保つ女優・俳優は多いため、ごく普通に老けていくだけでも目立つのが芸能界だ。「老けたとか劣化とか言われて可哀そう」「池脇千鶴は見た目に関係なく素敵な役者」と、失礼な声への反論も少なくなかった。
確かに『ドレミファドン』での池脇千鶴はメイクも非常に薄く、主演ドラマのPRで登場している女優として不自然ではあった。だが、年齢不詳な雰囲気を醸し出していたのは、演じる役柄の影響かも知れない。
今月9日からスタートする主演ドラマ『その女、ジルバ』(フジテレビ系)で池脇は、40歳の会社員役と伝説の高齢ホステスの一人二役を演じる。「女性セブン」2021年1月7・14日号(小学館)によると、池脇は同ドラマの撮影初日に楽屋から出てこないというハプニングがあったというが、池脇と以前一緒に仕事をした映画関係者は、彼女の完璧主義すぎる性格を次のように証言している。
<彼女は、とにかく役にのめり込むタイプ。役に応じて顔つきや体形が変わったり、家に帰ってからも役の性格が続いたりする。だからこそ、演じる役のせりふや行動に納得できない部分があると、とたんに演技ができなくなってしまう。今回、初日に出てこられなかったのは、まだ役の理解が足りず演技ができないと思ったからかもしれません>
『その女、ジルバ』は池脇の9年ぶりの主演ドラマであり、気合も十分に入っていることだろう。徹底した役作りをするという彼女のプロ意識が、容姿にも変化をもたらしたのかもしれない。
池脇は2015年に公開された出演映画『きみはいい子』の舞台挨拶に出席した際にも、その様子が写真つきで報じられると、「激太り」などと話題になっていた。しかし、それは彼女が母親役であったためプロデューサーから「太ってくれ」と頼まれたためだったことを、のちに本人が明かしている。
池脇は当時、別の作品の撮影も同時進行していたため、「今太っていくとつながりがおかしくなる」と訴えたそうだが、プロデューサーは「そんなの関係ない」と曲げず、結局、太ることにしたそうだ。
役作りで体重を増減させたり老けたり若返ったり、まるで魔法のようなことだが、その背景にある役者の努力は凄まじいものがある。また、2019年12月にwebサイト「ウートピ」が掲載した彼女のインタビューによれば、美容の努力をした時期もあったものの、エステ通いなどは性に合わず、自然に任せることにしたという。アンチエイジングにこだわらず、俳優として独自の佇まいを見せる池脇千鶴。彼女が没入しているという『その女、ジルバ』を楽しみに見たい。